Excelで印刷する請求書をアプリにする前に決めること

Excelで印刷する請求書をアプリにする前に決めること

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Excelをやめる話は、最後に同じ場所で止まりやすい。「ただ、この請求書はこのExcelで印刷して、郵便で送っているんです」。それまで画面の話をしていたのが、そこで急に紙の話に変わる。そして、たいていそこで一度止まる。

止まるのは当然で、管理表と帳票は別のものだからだ。管理表は自分たちが見るもので、少し崩れていても後から直せる。帳票は相手に届く。宛名の位置がずれた請求書が取引先に着いたら、それは業務の失敗として返ってくる。同じファイルの中に同居しているだけで、性質はまったく違う。

だから帳票のある業務は、画面を作る話と紙を作る話を分けて進めたほうがいい。分けずに「帳票もお願いします」の一言で頼むと、見積りも納期も後から動く。逆に、先に決めておけば見積りは一往復で出ます。決めておくとよいことを順に挙げていきます。

画面とA4は、別の設計

画面の一覧は横に長くても構わない。列を足しても、右にスクロールすれば読める。A4は幅が決まっている。はみ出した列は次のページに落ちるか、全体が縮んで読めなくなる。画面の一覧をそのまま紙にすると、まず入らない。

そこで帳票は、画面とは別に「載せる項目と、その順番」を決めることになる。請求書なら宛名、件名、明細、小計、消費税、合計、振込先。管理表が持っている列のうち、紙に出るのはその一部でしかない。何を落とすかは作る側では決められないので、ここが決まっていると早い。

相手が数字を触るか、触らないか

出す形は二つに一つ。Excelのファイルで渡すか、PDFで出すか。ここで作りがはっきり変わるので、できれば最初に決めておきたい。判断の基準は一つだけで、受け取った相手がその数字を触るかどうかで分かれます。

触るならExcel。見積書を相手が書き換えて戻す、支店ごとに配って各自が入力を足す、といった使い方がこれにあたる。触らないならPDF。請求書・納品書・領収書はほぼこちらだ。PDFにすると、こちらが出した時点の数字がそのまま固定される。相手の環境で表示が崩れることもない。
Excelで送ったら、単価を直したものが返ってきた。どちらが正しいのか、もう分からない。

様式は説明せず、現物を渡す

今使っている請求書があるなら、いちばん確実なのは印刷済みの一枚をそのまま渡すことだ。「A4縦で、右上に日付、下に振込先」と文章で書いても、実物とはどこかずれる。ずれた分は作り直しになり、その往復に日数がかかる。

現物を見ないと分からないことがある。社判を重ねるための余白が空けてあるか。複写になっていて、二枚目の宛先が一枚目と違うか。窓付き封筒を使っていて、宛名の位置が窓に合わせて固定されているか。この三つは、聞き取りではまず出てこない。紙の帳票は、見ないと合わない。

現物から読み取ること

番号も忘れやすい。請求書番号を今までの続きで振るのか、アプリ側で新しく振り直すのか。続けるなら、切り替える時点での最後の番号が要る。ここを決めずに動かすと、切り替えた月だけ番号が飛ぶか、重複します。

桁と単位で、数円ずれる

金額は右寄せにして、三桁ごとにカンマを入れる。ここまでは誰が作っても同じになる。分かれるのはその先で、円単位で出すのか千円単位か、小数が出たときに切り捨てるのか四捨五入するのか、といったところだ。どれも些細に見えるが、決めないまま作ると場所によって違う扱いになる。

いちばん多いのが消費税だ。明細の一行ごとに税を計算して足し上げた額と、小計にまとめて税を掛けた額は、端数の分だけ違う。差は数円でも、毎月続く。取引先が後者で計算していれば、入金が毎回数円足りない状態になる。どちらを正とするかを先に決めて、画面も帳票もCSVも同じ計算にそろえる。

もう一つ、金額まわりで効くことがある。一度出した請求書の数字は、後から動かさない。単価表を直した翌月に先月分を再印刷したら金額が変わっていた、というのは実際に起きる。出した時点の単価を請求書の側に持たせておけば起きない。頼む側は「再発行しても同じ紙が出ますか」と一言確認すれば足ります。

紙の様式にするのは、どれか

帳票と呼んでいるものを全部並べると、たいてい思っていたより多い。請求書、納品書、領収書、見積書、作業報告書、月次の集計表、社内の控え。ここで一度、社外に出るものと、社内で見るだけのものに分けてみるといい。

社内で見るだけのものは、ブラウザの印刷機能で足りることが多い。画面をそのままA4に流し込む形なら、余白と改ページの調整くらいで済む。専用の様式として作り込むのは社外に出るものに絞ったほうが、費用も納期も軽くなります。

帳票は一本ずつ数える

表で言いたいのは金額そのものより、帳票は一本ずつ数えるという点だ。「帳票一式」とまとめて頼むと、受ける側は何本あるか分からないまま見積もることになり、着手してから本数が増えて金額が動く。請求書と納品書は明細が同じでも、載せる項目も判子の位置も違うので、別の一本として数えます。

決める順番

順番としてはこうなる。まず社外に出る帳票を数える。次に一本ずつ現物を用意する。Excelで渡すかPDFで出すかを決める。最後に端数の扱いを決める。ここまでは依頼者側だけでできることで、埋まっていれば見積りは一往復で出ます。逆に、ここが空いたまま進むと、後から金額と納期が動きやすい。

一方で、紙の様式がまだ固まっていない業務なら、帳票を後回しにするという手もある。先に画面と一覧を動かして、CSVで書き出せるようにしておく。紙が本当に要るかどうかは、画面が動いてから決めても遅くない。動かしてみると使わなくなる帳票は、思っているより多いものです。

当方は元金融系のシステムエンジニアで、Excel・紙で回している業務を月額0円の買い切りWebアプリにする仕事をしている。帳票が何本あるか数えきれていない段階でも、今お使いの請求書を一枚お見せいただければ、範囲を整理してお見積りします。ココナラのメッセージからご相談ください。
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