EAを外注する前に、自分で決めておくこと

EAを外注する前に、自分で決めておくこと

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マネー・副業
相談ページを開いたまま、何も書けずにタブを閉じる。EAの外注でいちばん多いのは、たぶんこれだ。当方のところにも「AIを使ったEAを作りたいのですが、まず何をお伝えすればいいですか」という一行だけのメッセージがよく届く。
ルール自体は頭の中にある。何年か手で回してきた形があって、こうなったら入る、こうなったら降りる、という感覚もある。ただ、それを他人に渡せる文にしたことが一度もない。だから手が止まる。
今回は、依頼する前に自分で埋めておく項目を並べていく。埋まっていれば見積りは速いし、出来上がったものが想像と違うという事故も減る。外注しない人にも使えるはずだ。埋めていく途中で、自分のルールの穴のほうが先に見えてくる。

止まるのは、決めていないからだ

文章が下手だから書けないのではない。決めていないから書けない。ここを取り違えると、うまい言い回しを探すほうに時間が溶けていく。
裁量で回しているうちは、決めなくても手が動く。似た形でも今日は見送る、指標が近いからロットを落とす——その場の判断でずっと補ってきた部分がある。そこが空白のまま渡ると、作り手はどちらかに倒すしかない。プログラムは「なんとなく」を実行できない。
先に全体を出しておく。この6つが埋まれば、見積りは出せる。
依頼前に埋める6項目

エントリーと決済を、文にする

いちばん時間がかかるのがここだ。「押し目で買う」は、そのままでは作れない。押し目とは何を基準にした押しなのか。どこまで戻ったら押しと呼ぶのか。触れた瞬間なのか、足が確定してからなのか。ここで人によって答えが割れる。割れたまま作ると、テストの結果が自分の記憶と合わない。
決済は3つに分けて書く。利確・損切・時間切れだ。前の2つはたいてい持っている。抜けやすいのは3つ目で、動かないまま何日も持ち続けたポジションをどうするか決めていない依頼は、かなり多い。
同じ依頼でも伝わり方が変わる
数値そのものは後から変えられる。パラメータとして外に出しておけば、依頼者が自分で触れる。先に決めるべきなのは値ではなく、何を単位にして測るかのほうだ。pipsで測るのか、ATRの倍数で測るのか、口座資金に対する割合で測るのか。ここが決まっていないと、あとで直しようがない。

通貨と時間足とロットを先に絞る

依頼のときに「全通貨で動くように」と書きたくなる。気持ちは分かるが、最初は1つに絞ったほうがいい。値幅の癖も動く時間帯もペアごとに違うので、1本のロジックを全部に当てると、どこかに合わない場所が出る。1つで形にしてから広げるほうが、結局は速い。
時間足も同じで、まず1つ。複数の足を見るロジックなら、判定に使う足と発注する足を分けて書く。「日足のトレンド方向にだけ、5分足で入る」のように、どちらが上位かをはっきりさせておく。
ロットは、固定枚数か、証拠金に対する比率か。どちらでもいい。ただし必ず上限を書き添える。連敗のあとに増やす、勝った翌日は減らす、といった調整をしているなら、それも文にしておく。頭の中にあるうちは、それは仕様ではない。

どこで動かすかで、作りが変わる

当方はWindows版のMT5を推奨している。自宅のPCで動かすのか、24時間つけっぱなしにできる環境を借りるのか。ここで作りが変わる。自分のPCなら、再起動を挟んでもポジションを見失わない作りにしておく必要がある。Mac環境で動かしたい場合は、先に相談しておいたほうがいい。
AIを組み込むタイプにするなら、もう1つ。APIキーを誰の名義で用意するかだ。当方の出品では、キーは依頼者ご自身に取得していただく形にしている。利用料がその方へ直接請求されるほうが、後々きれいだからだ。相談の前に決め切っておく必要はないが、「毎月いくらか外部サービスの費用がかかる」ことは先に知っておいたほうがいい。

止まった時にどうするかを決める

回線が切れる。ブローカー側が混む。外部サービスが応答を返さない。動かし続けていれば、いつかは起きる。止まらない作りを目指すのではなく、止まった時にどう振る舞うかを決めておくのが現実的だ。
「止まったら止まったで、まあ大丈夫でしょう」——ここが空白のままだと、いちばん動いてほしくない場面で勝手に動く。
選択肢は大きく3つ。新規のエントリーだけ止めて保有分はそのまま持つ。外部の判断を切り離して、テクニカルのロジックだけで動き続ける。全部閉じて何もしない。当方が標準にしているのは2つ目で、AIのAPIが応答しない間はテクニカル判断のみで継続する形にしている。どれが正しいかではなく、決めてあるかどうかが効いてくる。

「完成」の条件を、着手前に書く

ここから先は見積りが出たあとの話になる。ただ、着手前に決めておかないと終われなくなるので、6項目と一緒に書いておきたい。「勝てるようになったら完成」は、完成の条件にならない。相場は毎日変わるので、それではいつまでも終われない。作り手の側も引き受けられない。
検収は、動作で書く。指定した条件でエントリーすること。指定した条件で決済すること。指標の時間帯は新規を出さないこと。テクニカルだけで完結する部分なら、ヒストリカルで動かして想定どおりの箇所に売買が出ているかを見れば確認できる。
ただしAIの判定を組み込む場合、そこは過去データでは確認できない。MT5のストラテジーテスターは外部への問い合わせを実行しないので、AIに聞きにいく部分はテスターの中では動かないからだ。ここはデモ口座で実際に何回か判定を通し、送った情報と返ってきた判断、そのあとの発注が噛み合っているかを見る。テクニカルは過去データ、AI判定はデモ口座。この2段で合格ラインを書いておくと、あとで食い違わない。
あわせて修正の回数も決めておきたい。当方のEA開発では、試作版をお渡ししたあとの調整を1回、標準に含めている。回数が決まっていると、依頼する側も「ここでまとめて言おう」と考えやすい。ずるずる続くより、お互いに楽だ。

※今回出てきた売買条件は仕様の書き方の例であって、特定の手法を勧めるものではない。ソフトウェア開発です。投資助言・運用受託・利益保証は行いません。
当方はココナラでMT5のEA開発を受けている。上の6つが全部埋まっていなくても構わない。むしろ埋まらなかった欄のほうが話す価値があるので、まずはメッセージからご相談ください。
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