マーケティングをかじったことがある方なら聞いたことがあるワードだと思います。ざっくりとした意味は「全体の2割が8割を支える」というものです。「売上の8割は2割の社員から生み出される」「優良顧客の2割が全体の8割の利益となっている」というもので、どの業界でもほぼほぼ、当てはまる法則となります。
ただ、最近の肌感でこの数値が8:2から9:1、下手すると9.5:0.5に向かっている印象があります。それがAIの台頭、セルフ化、ロボットの活用という流れと紐づいていることで説明できると思います。日本では少子高齢化が理由となっていますが、世界的には優秀な人たちのみでプロジェクトを完結させた方がテクノロジーの進化が早い、という考え方であり、優秀とされていた2割の中で選別が始まっている、これが今の時代の閉塞感に繋がっています。指示ひとつだけで10を理解する人が優秀とされていた時代から20は理解しないと今後は必要とされない、今の若い人たちは本当大変だと思います。
ですが、そのような時代の変化に8割の方の人は関係ない、気づいていないという状況なのも現実としてあります。キャリアの浅いデザイナーさんがディレクションを受けて何度もカンプの修正を受けるという、30年前からのワークフローには愕然とさせられます。ノンデザイナー向け(ppt=起案者向け)のデザイン教本も発売されている今、デザイナーさんに求められる資質は何だろう。圧倒的な画力?構成力?マーケティングの基礎?コンサル力?
Adobeのテクニック集はルッキズム的には大事ですが、それよりも個人的には発注者側のロードマップを推察するコミュニケーションデザインのスキルが大事だと感じています。発注者側がどういう立場の人なのか。決済者なのか別にいるのか、得意先の決済フローの間に何人担当者がいて自分はどこの領域を担当しているのかを見極め、絵づくりも何ならコンセプトも変えて提示する。自分の目の前の人の言うことだけを聞いてそれで終わりという業務スタイルから脱却しないと確実に時代に取り残されます。
では取り残された人は・・・嗜好の世界を深耕するか、感情産業へ移るのか、極論人類のペット化=ベーシックインカムでしょうか?でも人間の幸福とは「人に愛される」「人に褒められる」「人の役に立つ」「人に必要とされる」(坂本光司氏書籍より引用)だそうです。そしてうち3つは本来は仕事でしか得られない実感とのこと。人が群れの動物であるということを考えても機械化は逆に複雑なルールを生み出し、結果人間でしかできないように仕向ける動きになるのでは?とみていますし、実際プロセスエコノミーは既に市場化しています。なので思考が苦手な人は手数や技を増やしてスピード対応すれば生き残れるのかなというのが「#3」のコラムに繋がる、私なりの推論となっています。