【クラリネット初心者向け】クラリネットはなぜB♭管なの?「移調楽器」をやさしく解説

【クラリネット初心者向け】クラリネットはなぜB♭管なの?「移調楽器」をやさしく解説

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音声・音楽

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クラリネットを始めたばかりの頃、楽譜を見ていてこんな疑問を持ったことはありませんか?

> 「クラリネットのドを吹いたら、ピアノのドじゃないの?」
> 「なんでクラリネットってB♭って書いてあるの?」
> 「そもそもB♭管って何?」

クラリネットの楽譜を読んでいると、必ずと言っていいほど出てくるのが**「B♭(ベー・フラット)」**という言葉です。

そして、このB♭という仕組みが分かると、以前紹介した

**「フルートの楽譜って、そのままクラリネットで吹いていいの?」**

という疑問も、かなりスッキリします。

今回は、クラリネット初心者向けに、

* B♭管って何?
* なぜクラリネットはB♭管なの?
* 「ド」を吹くと本当にシ♭なの?
* 移調楽器って何?
* ピアノやフルートと何が違う?
* B♭管の楽譜はどう読めばいい?

を、できるだけ難しい言葉を使わずに解説します。


そもそも「B♭管」って何?


まずはここから。

「B♭管」と聞くと、

> 「クラリネットの種類の名前?」

と思うかもしれません。

でも、少し違います。

**B♭管とは、「楽譜に書かれたドを演奏したとき、実際にはB♭(シ♭)の音が鳴る楽器」**という意味です。

つまり、

クラリネットの「ド」

楽譜上
**ド**

実際に聞こえる音
**シ♭**

となります。

これが、B♭クラリネットが**移調楽器**と呼ばれる理由です。


 🎵 「ドを吹いているのにシ♭」ってどういうこと?


ここがクラリネット初心者にとって、一番不思議なところですよね。

例えばピアノで「ド」を弾くと、当然「ド」が聞こえます。

フルートで「ド」を吹いても、基本的には「ド」が聞こえます。

ところが、B♭クラリネットでは、

**楽譜に書かれた「ド」**

を吹くと、

**実際には「シ♭」**

が聞こえます。

つまり、

| 楽器 | 楽譜の「ド」を演奏すると |
| -------- | ------------ |
| ピアノ | ド |
| フルート | ド |
| B♭クラリネット | シ♭ |

という違いがあります。

「えっ、じゃあクラリネット奏者は間違った音を吹いているの?」

もちろん違います。

**クラリネット奏者にとっては、それが正しい「ド」なのです。**


「書いてある音」と「聞こえる音」


ここで覚えておきたい言葉があります。

それが、

 記譜音(きふおん)

楽譜に書かれている音。

そして、

実音(じつおん)

実際に聞こえている音。

です。

B♭クラリネットでは、

**記譜音「ド」=実音「シ♭」**

という関係になっています。

この2つを区別できるようになると、「移調楽器」という言葉が一気に分かりやすくなります。


 🎷 じゃあ、なぜ「B♭」なの?


ここで本題です。

**「なぜクラリネットはB♭管なの?」**

実は、

> 「クラリネットは絶対にB♭でなければならない」

というわけではありません。

クラリネットには歴史的にさまざまな調の楽器が作られてきました。

現在でも、一般的なB♭クラリネットのほかに、

**Aクラリネット**

などがあります。

つまり、

**B♭はクラリネットという楽器の“唯一の決まり”ではありません。**


🎵 実は「A管クラリネット」もある


オーケストラなどのクラリネットパートを見ると、

**B♭クラリネット**

だけではなく、

**Aクラリネット**

が使われることがあります。

Aクラリネットの場合、

**楽譜の「ド」→実音「ラ」**

となります。

つまり、

 B♭クラリネット

ド → シ♭

 Aクラリネット

ド → ラ

です。

「クラリネットなのに、なんで2種類もあるの?」

と思いますよね。

これにも理由があります。


 🎼 A管とB♭管がある理由


大きな理由の一つが、

**演奏する曲の調との相性**

です。

例えば、♭や♯がたくさん付いた楽譜を演奏するとき、楽器を持ち替えることで、クラリネット奏者にとって扱いやすい調になる場合があります。

そのため、クラシック音楽では、

**B♭クラリネットとAクラリネットを曲によって使い分ける**

ことがあります。

ただし、吹奏楽や学校の部活動などで一般的に使われるクラリネットは、基本的に**B♭クラリネット**です。

なので、初心者の方はまず、

**クラリネット=B♭管**

と覚えておけば大丈夫です。


 🎵 「B♭管」はクラリネットだけじゃない


実はB♭管の楽器は、クラリネットだけではありません。

例えば、

* B♭トランペット
* テナーサックス
* ソプラノサックス
* ユーフォニアム(一部の記譜体系)

などにもB♭管があります。

だから吹奏楽では、

「B♭クラリネット」
「B♭トランペット」

のように、同じB♭という言葉が登場します。

ただし、**楽器によって音域や記譜法などは異なる**ので、「B♭管なら全部まったく同じ」と考えないようにしましょう。


🎺 「移調楽器」って何?


ここで「移調楽器」という言葉を整理しましょう。

移調楽器とは簡単に言えば、

> **楽譜に書かれた音と、実際に聞こえる音が異なる楽器**

です。

代表的なのが、

**B♭クラリネット**

です。

例えば、

楽譜:ド
実音:シ♭

となります。

これを「移調している」と考えます。


🎷 なぜわざわざ移調するの?


ここで、

「じゃあ、最初から実音の楽譜を書けばいいじゃん!」

と思うかもしれません。

実は、これはもっともな疑問です。

しかし、移調楽器には大きなメリットがあります。

それは、

**同じ運指の感覚を保ちやすい**

ということ。

例えばクラリネットにはB♭クラリネットだけでなく、Aクラリネットなどがあります。

それぞれ実際に聞こえる音は違いますが、**基本的な運指体系を共通化できる**という大きな利点があります。

つまり、

「楽器が変わっても、楽譜上の指使いの感覚を大きく変えずに演奏できる」

というわけです。

これは木管楽器の仲間であるサックスなどでも重要な考え方です。


 🎵 B♭クラリネットの「ド」は、ピアノではシ♭


ここで一度、実際の音を整理してみましょう。

B♭クラリネットでは、

| クラリネットの楽譜 | 実際に聞こえる音 |
| --------- | -------- |
| ド | シ♭ |
| レ | ド |
| ミ | レ |
| ファ | ミ♭ |
| ソ | ファ |
| ラ | ソ |
| シ | ラ |

となります。

つまり、

**クラリネットの「レ」=ピアノの「ド」**

です。

これが分かると、以前の記事で解説した、

**「ピアノやフルートの楽譜をB♭クラリネットで吹くときは、全音上に読み替える」**

という話につながります。


🎼 ピアノの「ド」をクラリネットで吹きたい!


では、具体的にやってみましょう。

ピアノの楽譜に、

**ド**

と書いてあります。

この音をB♭クラリネットで同じ高さにしたい。

クラリネットでは、

**レ**

を吹きます。

なぜなら、

クラリネットのレ
実音ド

だからです。


 🎵 「ド・レ・ミ」をクラリネットで吹くと?


ピアノやフルートの楽譜が、

**ド・レ・ミ**

だったとします。

B♭クラリネットで同じ高さにするには、

**レ・ミ・ファ♯**

と読み替えます。

実際に吹いてみると、

クラリネット
**レ・ミ・ファ♯**


実音
**ド・レ・ミ**

となります。

これが**移調**です。


「B♭管」を覚えると、楽譜の見え方が変わる


初心者のうちは、

「なんでドなのにシ♭なの?」

と混乱するかもしれません。

でも、これはクラリネットが間違っているわけではありません。

クラリネットの楽譜では、

**「ド」と書いてある音を「ド」として演奏する。**

その結果、

**実際に聞こえる音がシ♭になる。**

これがクラリネットという楽器のルールです。

このルールを理解してしまえば、

「クラリネットのドって何?」

という疑問もスッキリします。


🎷 では、なぜ「B♭」という名前なの?


もう少しだけ踏み込んでみましょう。

「B♭クラリネット」という名称は、

**その楽器で楽譜上のC(ド)を演奏したときに、実音B♭(シ♭)になる**

ことから来ています。

つまり、

**B♭=その楽器の移調関係を表している**

と考えると分かりやすいです。

「B♭という音しか吹けない」という意味ではありません。

ここは初心者が勘違いしやすいところです。


🎵 クラリネットにはB♭以外もある


クラリネットファミリーを見てみると、実はたくさんの種類があります。

例えば、

* E♭クラリネット
* B♭クラリネット
* Aクラリネット
* バセットホルン
* アルトクラリネット
* バスクラリネット
* コントラバスクラリネット

など。

すべてが同じ移調関係というわけではありません。

だから「クラリネット」と一言で言っても、

**何管のクラリネットなのか**

によって、楽譜と実音の関係が変わる場合があります。


 🎼 初心者は「B♭」だけ覚えればいい?


最初のうちは、

**はい、まずはB♭だけで大丈夫です。**

学校の吹奏楽部などで一般的に使われるソプラノクラリネットは、基本的にB♭クラリネットです。

まず、

 **B♭クラリネットのド=実音シ♭**

を覚えましょう。

そして、

> **ピアノやフルートのドをクラリネットで吹きたいなら、クラリネットではレを吹く**

という関係を覚えておけば、かなり役立ちます。


🎷 「移調楽器」を理解すると何ができる?


B♭管の仕組みが分かると、いろいろなことができるようになります。

例えば、

① 他の楽器の楽譜を読む

フルートやピアノなど、C管の楽譜をクラリネット用に読み替えられます。

 ② 他の楽器と音を合わせる

「クラリネットのドは実音シ♭」

ということが分かれば、合奏でも音の関係を理解しやすくなります。

③ 移調楽器同士の関係が分かる

B♭トランペットやテナーサックスなどとの関係も理解しやすくなります。

④ 楽典の理解が深まる

「実音」「記譜音」「調号」「移調」など、これまで難しく感じていた言葉がつながってきます。


 🎵 「B♭管だから難しい」と考えなくて大丈夫


クラリネットを始めたばかりだと、

 「普通の楽器ならドはドなのに、クラリネットは違う……」

と感じるかもしれません。

でも、クラリネット奏者にとっては、

**楽譜のド=ド**

です。

いちいち、

「これは本当はシ♭だから……」

と考えながら吹いているわけではありません。

長く演奏していると、クラリネットの楽譜を見たら自然にその運指が出てくるようになります。

これは、クラリネット奏者にとっての「共通言語」のようなものです。


🎼 初心者がまず覚える3つ


ここまでの話を、ものすごく簡単にすると、

① クラリネットはB♭管

一般的なクラリネットは**B♭クラリネット**。

 ② クラリネットの「ド」は実音シ♭

**記譜音ド → 実音シ♭**

 ③ C管の楽譜を吹くなら全音上

ピアノ・フルートなどのC管の楽譜なら、

**ド → レ**

と読み替える。

まずはこの3つだけ覚えればOKです。


🎷 まとめ|「B♭」はクラリネットの特徴を表している


今回は「クラリネットはなぜB♭管なの?」という疑問から、移調楽器について解説しました。

覚えておきたいポイントは、

* **B♭管=楽譜のドを吹くと実音シ♭になる楽器**
* 一般的なクラリネットは**B♭クラリネット**
* 楽譜に書かれた音を**記譜音**
* 実際に聞こえる音を**実音**
* B♭クラリネットは「記譜音ド=実音シ♭」
* ピアノやフルートなどC管の楽譜を演奏するときは、基本的に**全音上に読み替える**
* クラリネットにはB♭管だけでなく**A管などもある**
* 「B♭だから難しい」のではなく、これがクラリネットの楽譜のルール

です。

最初は、

**「クラリネットのド=シ♭」**

というところだけでも覚えておきましょう。

そして次に楽譜を見たとき、

「このドって、実際には何の音なんだろう?」

と考えてみてください。

それだけでも、クラリネットという楽器の見え方が少し変わってくるはずです。🎷


🎼 次に読みたい記事


今回の記事を読んだ方は、次にこちらがおすすめです。

**「フルートの楽譜って、そのままクラリネットで吹いていいの?」**

→ C管の楽譜をB♭クラリネットで演奏するときの、具体的な読み替え方法を解説。

さらに、

**「音程って何?長3度・短3度をやさしく解説」**

→ 「3度って何?」「長3度と短3度の違いは?」という楽典の基礎へ。

そして、

**「クラリネット初心者が最初の1ヶ月で覚えたい楽典10選」**

→ 音符・休符・拍子・調号・タイとスラーなど、初心者が最初に覚えておきたい楽典をまとめて復習できます。

この3本を合わせて読むと、**「クラリネットを吹くための楽典」**がかなり体系的に理解できるようになります。



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