香りの記憶。

香りの記憶。

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コラム
テレビから青春時代の楽曲が流れてくると
当時の喜びや悲しみが走馬灯のように蘇る。
香りも同じ。

若い頃は流行りのフレグランスを集めて、全身に振りまいていた。
フレグランスは強烈な香りだったが、不思議とその香りの記憶は薄い。

今は歳を重ねたからなのか、より自然で優しい香りを好む。
金木犀の香で幼い頃母親と手をつないで散歩した風景を思い出す。
実家の庭にあるジャスミンの香りも。
ジャスミンの香り、好きだったな。
あの頃は本当に無邪気だった。
何事も楽しくて一生懸命だった。
スマホやパソコンも無い時代、毎日自分の目にする物、手に取る物全てが新鮮だった。
よく遊び、よく食べよく眠った。

数か月前、テレビでジャスミンの花に限りなく近い優しいフレグランスを開発された方の特集を目にした。
混雑するホームページを何とか突破し、物は試しと購入してみた。
少し高価ではあったが、本当にあのジャスミンの香りがする。

3滴アロマストーンに落とすと私のデスク周辺は実家の庭になる。
無邪気な子供には戻れないが、何だか希望が湧いてくる様な気がする。

幸せな香りの記憶。
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