34.ひさびさに偽ツイン氏のはなし

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(注:春頃の話)










昨日はXと、
ひさびさに偽ツインと思しき、
W氏の話になった。













W氏にされたひどい仕打ちのことを、
思い出したという。













W氏は、
幼少期一時的に地方の小学校に、
転校していたそうだ。











その地方によく知られた喫茶店があり、
彼はXをどうしても、そこにつれていき、
名物を食べさせたかったという。











そのため、彼の運転で、
ある時ふたりでそこに向かったという。
しかし、その日Xは腹を下しており、
その冷たい名物を食べられない。













W氏はそこで食べられないXになぜか激昂し、
体調の悪いXと大喧嘩。
挙句の果てに、地方の駅にXを置き去りにし、
そのまま一人で車に乗り帰ってしまったという。














結局Xはそこからひとりで電車に乗り、
乗り合わせた知らないおじさんにさんざん話を聞いてもらったという。














また、後日W氏から電話があり、
お前どうやって帰ったんだよ(笑)
というような電話もあり、
人でなしだと思ったという。














それでもまたしばらくして、
その喫茶店でその名物を食べた時、
本当にとてつもなく美味しかったらしい。











これは誰かに食べさせたくなると思ったものの、
それでもあの仕打ちはないなと、
話してくれた。














この話、
実はW氏の男性性の暴走だったのではないかと
私は考えている。











それを示すかのように、
Xから、再びW氏のエピソードが語られた。














ある冬、12月。
W氏は怒っていた。










「クリスマス(まで)なげぇんだよ!!!!」













W氏にはプレゼントグセがあるのだが、
Xにクリスマスプレゼントを渡したくて、
待ちきれなくなっていたようなのだ。













それでクリスマスまで2週間以上もある段階で、
ガチギレしていたようなのだ。











実際クリスマス前にもプレゼントを渡してくる。
それも普通の女性なら喜びそうなかなり高価なもの。








そしてまた別の高価なものが、
当日手渡し、さらに、当日自宅郵送と、
なんと計3回も渡されたという。











ただし、
どれもXの好みとはまったくかけ離れていて、
どれひとつ嬉しいものではなかったという。











これは相手の好みを無視した完全なる空回りである。











しかもXの友人で、ふたりが分かれたあとに
W氏と交際を始めた女性から聞いた感じだと、
そこまでのプレゼントぐせは見せていない様子だったという。











男性原理のエネルギーは、
相手の女性がいて発露する。
この相手というのも誰でもいいわけではないようだ。











おそらくW氏も訝っていることだろう。
なぜあんなにXにだけは、
空回りするほどの情熱が沸き起こったのか。













私もそれなりに女性経験があるとは思うのだが、
たしかにXに対してだけは、
空回りするほどの情熱が生まれる。










まぁ、私の場合は、
Xを然るべき場所へ送り届けたいという、
よくわからないエネルギーではあるのだが。











それにしても、
空回りして結局傷つけてしまうのだから、
全く持ってエネルギーというのは恐ろしいものだ。











Xも疑問をぶつけてきた。













相手の迷惑になっちゃったら、
愛してるとは言えないんじゃないの?











たしかに、もっともな疑問である。
しかし、私もすぐさま返した。













それがエネルギーだよ。
女性性のエネルギーが暴走したときと同じ、
理性を超える強烈なやつ。











自らのエネルギー暴走を思い出したのだろう。
たしかに、とXは言う。











「ほんとに、エネルギーって怖いね」













これに尽きる。
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