サービスの内容は気になる。でも、初めて利用するので、何から始めればよいか分からない。予約は必要なのか、当日は何をするのか、何を持っていくのか。
会社やお店にとっては日常の流れでも、初めてのお客様には知らないことがたくさんあります。予約や問い合わせのボタンを置くときは、その手前でどんな疑問が残っているかも考えたいところです。
今回は、歯科医院を題材にした「青葉サンプル歯科」の5ページの掲載用サンプルを紹介します。実際に制作したサイトをもとに、会社情報を架空のものに変更した掲載用サンプルです。医院名、所在地、診療情報などは表示例であり、実在の医院への受診案内ではありません。
ここで取り上げるのは、治療内容の説明ではなく、初めて訪れる人に必要な情報をどう並べるかというホームページの設計です。
掲載用サンプル:医院情報を架空にした掲載用サンプルのトップページ。実在医院の受診案内ではありません。
知っている言葉から、必要な案内へ進める
トップページには、「症状から探す」「お悩みから探す」という入口があります。「歯が痛い・冷たいものがしみる」「入れ歯が合わない・痛い」など、訪れる人が自分の状態を表しやすい言葉で項目を並べています。
診療メニューの名前が分からなくても、関連する案内へ進めるようにするためです。専門的な分類を先に理解してもらうより、今の困りごとから読み始められるほうが自然な場合があります。
掲載用サンプル:自分の困りごとから説明を探す入口。診断を行う機能ではありません。
ただし、この入口は診断を行う機能ではありません。項目を選んだだけで状態や治療を確定するような案内にはせず、説明を読むための道筋として扱っています。
他の業種でも同じです。「初めて依頼する」「今の状態を見てほしい」「どのプランか相談したい」など、お客様が使う言葉から入口を考えると、探し始める場所が見えやすくなります。
初回の流れを、行動の順に見せる
「初めての方へ」ページでは、予約から問診・検査、必要な応急処置、治療計画の説明、治療・定期健診までを5段階で示しています。サンプル上の診療の流れを、順番に読める形にしたものです。
ここで見せたいのは、単なる工程数ではありません。最初に何を伝えるのか、どの段階で説明を受けるのか、次に何があるのか。初回の様子を想像するための情報です。
流れを示すときは、全員が必ず同じ内容になるように書き切らず、条件によって変わる箇所を添えます。このサンプルでも、急な症状がある場合の対応と、それ以外の場合の説明を区別しています。
掲載用サンプル:初回の流れの前半3段階を抜粋。架空の医院情報による構成例で、予約受付は行いません。
初めての利用には、「よく分からないまま進んでしまうのでは」という不安が伴うことがあります。説明や確認が入る場所を示すことは、進め方を事前に知ってもらう工夫になります。
持ち物と質問を、流れの近くにまとめる
同じページには、持ち物の案内と、予約、通える時間、保険などに関するQ&Aもまとめています。流れを読んだあとに思い浮かぶ疑問を、その場で確認できる配置です。
持ち物は、名称を列挙するだけでなく、誰に必要なのかという条件も大切です。実際に医院サイトとして公開する場合は、制度や院内運用に合わせて内容を確認する必要があります。このブログでは、サンプルの持ち物を現在の受診要件として案内することはしません。
店舗や事務所のホームページでも、事前に準備する資料、服装、当日までに決めておくことなどを、初回の流れの近くに置くと整理しやすくなります。
質問集を作るなら、社内で想像した疑問だけで埋めるより、予約時や初回に繰り返し聞かれる内容を集める方法があります。回答が変わりやすい項目には、更新する担当や確認時期を決めておくことも大切です。
行ける時間と、たどり着ける場所を確認しやすくする
アクセスページには、行き方と診療時間表をまとめています。時間表は曜日ごとに並べ、土日の午後など、通常と異なる時間の注記も添える構成です。
「何時まで開いているか」という大きな見出しだけでは、休みの曜日や時間帯までは分かりません。予約を考える人が、自分の予定と照らし合わせられる情報までそろえることが必要です。
このサンプルの所在地と経路は架空で、実際の地図は表示していません。画面を見せる際も、来訪できる場所の案内と誤解されないようにします。
スマートフォン向けには、電話、WEB予約、アクセスの案内も配置されています。ただし、掲載用サンプルの予約は導入イメージで、実際に予約できる機能ではありません。ボタンの見せ方と、受付システムの動作は分けて確認する必要があります。
初回案内は、幅広いサービスに応用できる
たとえば修理なら、受付から状態確認、見積もり、作業まで。相談サービスなら、予約、資料の準備、初回の聞き取り、次の提案まで。お客様が体験する順番で情報を並べると、説明の不足にも気付きやすくなります。
見直しの際は、「初めて来た人が、予約前に知りたいことをこのページだけで整理できるか」を確認してみてください。内容、流れ、準備、時間、場所。この五つをたどると、載せる情報の優先順位を考えやすくなります。
このサンプルでは予約増加などの効果を計測していません。まずは、初めての人に伝えるべきことが、必要な場所にそろっているか。そこから改善を考えるための事例です。
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