モノトーンでそろえたのに、なぜか安っぽく見える。
シックモダンを目指したお部屋で、いちばん多いつまずきです。
原因はほとんどの場合、色数でも家具のグレードでもなく「引き算ができていないこと」にあります。
今回は、シックモダンを成功させるための4つのルールを、配色・家具・照明・素材の順にご紹介します。
シックモダンとは
シック(洗練された落ち着き)とモダン(無駄をそぎ落とした現代的なデザイン)を掛け合わせたスタイルです。
モノトーンを基調にしながら、冷たくなりすぎない絶妙なバランスが魅力です。
高級ホテルの客室を思い浮かべてください。
物が少なく、色数が絞られている。
あの上質さは、高価な家具そのものより「要素を絞り込んでいること」から生まれています。
似たスタイルとの違いも整理しておきます。
●ジャパンディ:自然素材と和の余白が主役。木の質感が前に出る
●ホテルライク:非日常感と設え。ファブリックやベッドまわりの作り込みが要
●シックモダン:モノトーンと直線。引き算そのものが主役
ルール1. 配色は「モノトーン+1色」に絞る
ベースはホワイト・グレー・ブラック
グレーは1種類ではなく、濃淡を使い分けてください。
同じグレーでも明度に差をつけると、平坦にならずに奥行きが出ます。
そこに深い色を1色だけ足します。
ダークブラウン、グレージュ、ネイビーのいずれか。
複数入れると途端にまとまりが崩れます。
70:25:5の比率で配分する
●ベースカラー70%:天井・壁・床
●メインカラー25%:家具・カーテン・ラグ
●アクセントカラー5%:アート・クッション・観葉植物
差し色は「素材の色」で効かせる
シックモダンの差し色は、絵の具のような色ではなく、素材そのものの色が向いています。
真鍮やゴールドの金属、ウォルナットの木目、観葉植物の深い緑。
この3つは相性が良く、上品に効きます。
やりがちなNG
●黒を使いすぎる:面積が増えると重く、圧迫感が出ます。ポイント使いに
●グレーが1種類だけ:のっぺりします。濃淡を組み合わせてください
ルール2. 家具はダークトーン・ロータイプ・直線で
ツヤを抑える
樹種ならウォルナットが定番です。
仕上げはマットか半ツヤを選んでください。
強い光沢は安っぽく見えやすく、シックモダンとは相性がよくありません。
背を低く、線をまっすぐに
ローソファ、ロータイプのAVボードなど、高さを抑えた家具を選ぶと視線が低く保たれ、天井が高く感じられます。
脚は細くシャープなスチールか、重厚な木脚のどちらかに寄せると迷いません。
余白を残す
床が見える面積が広いほど、空間は上質に見えます。
家具は壁際に寄せ、中央を空ける。動線も確保できて一石二鳥です。
ルール3. 照明は多灯分散+間接照明+電球色
一室一灯をやめる
天井の1灯だけで照らすと、影がなくなり平面的な空間になります。
フロアランプ、テーブルランプ、スポットライトを組み合わせて、明るい場所と暗い場所の差をつくってください。
間接照明で壁と天井を照らす
間接照明は、シックモダンと非常に相性のよい演出方法です。
部屋の隅、家具の裏、テレビボードの後ろ。
テープライトやスポットライトを仕込んで、面にやわらかい光を広げます。
電球色を基本にする
リビングと寝室は、オレンジがかった電球色が向いています。
昼光色はすっきりしますが、くつろぎには向きません。
ルール4. 素材はマットを主役に、3〜4種類まで
マットな質感を主役にする
つや消し塗装、石目調のタイル、起毛感のあるファブリック。
マットな質感を主役に据えて、ツヤのある素材はほんの少しだけアクセントに入れます。
異素材を混ぜて、色を増やさずに奥行きを出す
たとえば、レザーのソファ+大理石調のテーブル+ウールのラグ。
色はグレーとブラックだけでも、質感が違うので単調になりません。
色を増やさずに変化をつけたいときは、素材で解決する。
これがシックモダンの考え方です。
ただし種類は3〜4つ程度まで。増やすほど散らかって見えます。
部屋別のコツ
リビング:空間の広がりとロー重心を意識する
ロータイプの家具でそろえ、床を広く見せます。
カーテンは床にちょうど届く丈で、グレーかグレージュの無地を選ぶと余計な要素が入りません。
寝室:一日の終わりに心を静めるプライベート空間
ベッドファブリックはダークトーンで。低めのベッドにヘッドボードを合わせると、視線が落ち着きます。
ベッドサイドのテーブルランプとフットライトを使い、枕元には物を置かないこと。
ワンルーム:家具を厳選して生活感をカバーする
家具をすべてロータイプに統一し、部屋の奥まで視線が抜ける配置にします。生活用品は扉付きの収納に隠し、部屋の隅にフロアランプを1灯。これだけで印象が変わります。
失敗しないための2つのポイント
ポイント1. 床とテーブルの上の物を減らす
シックモダンは余白が主役です。
物が置かれた瞬間に成立しなくなるので、置き場所を先に決めておいてください。
ポイント2. トーンをそろえ、素材を絞る
色数を増やさず、素材の種類も絞る。迷ったら足すのではなく引く。
これだけで完成度が変わります。
まとめ
●配色:モノトーン+深い色1色、70:25:5
●家具:ダークトーン、ロータイプ、直線、余白
●照明:多灯分散、間接照明、電球色
●素材:マットを主役に、3〜4種類まで
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