【2026年版】Wikipedia記事作成の完全ガイド|方針の確認から下書き・公開までの手順と注意点

【2026年版】Wikipedia記事作成の完全ガイド|方針の確認から下書き・公開までの手順と注意点

記事
ビジネス・マーケティング

こんな人におすすめ

・自分でWikipedia記事を一から作ってみたい方
・会社や団体、知人について記事を作りたいが、利害関係が気になっている方
・2025年版のガイドを読んだことがあり、2026年に何が変わったのかを知りたい方
・生成AIで下書きを作ってよいのか迷っている方

はじめに

Wikipedia記事作成の流れを、2026年11月時点の日本語版Wikipediaの方針・ガイドラインに沿ってまとめ直しました。

記事作成でつまずきやすいのは、「書き方」より前の段階です。「そもそも独立記事にできる題材か」「書き手が題材と利害関係を持っていないか」。この2点を確かめないまま書き始めると、公開後に削除依頼が出ることがあります。

この記事では、手順の前に確認したいことから順にお伝えします。Wikipediaは不特定多数のボランティアが運営する百科事典です。方針を守って書いても、記事が掲載され続けることを保証する方法はありません。その前提で読み進めてください。

なお、代行サービスの料金や選び方は別記事「【2026年版】Wikipedia作成代行の選び方|有償編集の開示ルールと依頼前チェックリスト」、ココナラ経由と直接依頼の違いは別記事「【2026年版】Wikipedia記事の外注はココナラ経由か直接契約か|依頼ルートで変わること・変わらないこと」で扱います。この記事では「記事を作る手順」だけに絞ります。

2025年版からの主な更新点

2025年5月に公開した版から、次の点を書き直しました。

・利害関係(COI)の扱いを独立した章にしました。 日本語版には「有償の寄稿の開示」という方針があり、報酬を受け取る、または受け取る予定の寄稿は開示が必要です。2025年版ではここをほとんど説明していませんでした。
・生成AIで書いた文章の扱いを追加しました。 日本語版では「Wikipedia:大規模言語モデルの利用」がガイドラインになっています。LLMの出力を検証せずに投稿しないことが基本ルールです。
・削除の方針の変更を反映しました。 削除依頼の「ケースE(百科事典的でない記事)」は2025年12月11日に分割され、廃止されています。
・ログインせずに編集した場合の記録方法を更新しました。 日本語版では現在、ログインしていない編集は「仮アカウント」で記録されます。
・下書きの確認方法を具体的にしました。 公開前に意見を求める場として「Wikipedia:下書き確認依頼」を紹介します。
・確かめられない数字と言い切りを削りました。 2025年版の「AI検索での上位表示」「削除されない高品質な記事」といった表現は、保証できない内容のため外しています。
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1. 書き始める前に知っておきたい方針

内容に関する「三大方針」
日本語版Wikipediaでは、次の3つが記事の内容に関する三大方針とされています。三つは互いに補い合うもので、切り離して解釈しないよう求められています。

・中立的な観点:信頼できる情報源で公表されている重要な観点を、それぞれの比重に応じて公平に書くこと。「業界トップクラス」「画期的」といった評価語を書き手の判断で入れないことが基本です。
・検証可能性:掲載の基準は「真実かどうか」ではなく、信頼できる情報源で確かめられるかどうかです。出典を示す責任は、その記述を加えた人、または残したい人にあります。
・独自研究は載せない:信頼できる媒体でまだ発表されていない独自の調査結果や、資料を組み合わせて導いた未発表の結論は書けません。公表済みの資料に記された内容を、出典に忠実にまとめます。新聞や書籍を自分で調べること自体が禁止されているわけではありません。
個人のウェブサイトや自費出版物、ブログは、検証可能性の方針で「ほとんどの場合は適切な情報源としては認められません」とされています。

「独立記事作成の目安」(特筆性)
題材そのものが独立記事にふさわしいかどうかは、ガイドライン「Wikipedia:独立記事作成の目安」(「Wikipedia:特筆性」からリダイレクト)で判断します。要点は次の4つです。

・情報源は対象と無関係であること。本人や自社、強く関係する組織が出したものは、世間の注目を示す根拠になりません。
・情報源は信頼できるものであること。
・判断に使う情報源は二次資料であること。
・対象について直接的かつ詳細に述べていること(「有意な言及」)。
この目安を満たしても、必ず新しい独立記事を作るのが最善とは限らない、とも書かれています。既存の記事に節を設けて書く方法も選択肢です。

プレスリリースや自社サイトを除くと、独立した二次資料がほとんど残らない題材もあります。書き始める前に、出典の候補を「題材と無関係か」で仕分けしておくことをおすすめします。

2. 利害関係がある人は、書く前に立ち止まる

2025年版ではほとんど説明していなかった内容です。

自分自身や自社の記事は「基本的に推奨されない」
「Wikipedia:自分自身の記事をつくらない」(現在のページ名は「Wikipedia:自分自身の記事」)はガイドラインで、自分自身についての記事を新しく作ることは「基本的に推奨されません」と書かれています。理由として、主観が入りやすいこと、自分が唯一の情報源だと読者が検証できないこと、独自研究になりやすいことが挙げられています。対象には「あなたの会社」など、利害関係を持つ事柄全般が含まれます。

代わりに推奨されているのは、次のような行動です。

・記事のノートページで、出典になりうる情報や編集の提案を示し、利害関係のない第三者による編集を待つ
・どうしても編集する場合は、ノートページで本人であることを明記し、提案して合意を得てから編集する
・明白な荒らしの差し戻しや、勤務先・出生地などの誤った基本情報の修正は直接行ってよい
報酬を受け取る(予定を含む)場合は開示が必要
「Wikipedia:有償の寄稿の開示」は日本語版の方針です。ウィキメディア財団の利用規約を日本語版に適用したもので、「報酬を受け取る、または受け取る予定の寄稿」について開示を求めています。

・開示する相手:日本語版の方針の文言では「雇用主、顧客および提携団体」です。財団の現行の利用規約(英語)では、雇用主(employer)・顧客(client)・意図する受益者(intended beneficiary)・所属や関係(affiliation)が挙げられています。依頼の間に仲介者がいる場合や、記事で利益を受けるのが依頼主以外の場合も、関係を省かずに開示します
・開示の時点:支払いが済んでから、記事を公開してからではなく、報酬を受け取る予定の段階の寄稿から対象です
・対象の範囲:記事本文だけでなく、ノートページやサンドボックスへの寄稿も含まれます
・開示の場所:利用者ページ、寄稿に関連するノートページ、編集の要約のいずれか
・報酬には金銭だけでなく、物品やサービスとの交換も含まれます
・ノートページの冒頭に{{Connected contributor (paid)}}を貼ることが推奨されています
社員が業務として自社の記事を書く場合も、雇用主と依頼主が同じ会社として開示の対象になります。

利益相反の編集全般については「Wikipedia:利益相反行為」というページがあります。ただし2026年11月時点では草案で、正式な方針・ガイドラインではありません。草案では、利益相反がある場合は開示したうえで直接編集を避け、ノートページで編集の提案をすることが求められています。
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図の「報酬を受ける?」には、これから受け取る予定の報酬も含みます。このうち開示は方針で定められた義務です。ノートでの提案は、ガイドライン「自分自身の記事」や草案「利益相反行為」に沿った進め方です。報酬がなくても、利害関係があることはノートで伝えておくと、ほかの編集者が状況を判断しやすくなります。

3. 記事を作る7つの手順

手順1:既存の記事と関連記事を確認する
同じ題材の記事がすでにないか、表記違い(英字・カタカナ・旧社名など)も含めて検索します。関連する既存記事の一節として書くほうが適している場合もあります。

手順2:独立した二次資料を書き出す
新聞・雑誌の記事、書籍、学術論文など、題材と無関係な情報源を一覧にします。自社サイト、プレスリリース、本人のSNSは、事実確認の補助には使えても、独立記事作成の目安の根拠にはなりません。

手順3:アカウントを登録する
ログインせずに編集すると、現在は「~2026-12345-6」のような形式の仮アカウントが自動的に作られます。仮アカウントの有効期限は90日間で、別の端末やブラウザからは同じ仮アカウントで編集できません。

下書きを作る、ノートで継続的に対話する、利害関係を開示する。こうした作業を考えると、アカウントの登録をおすすめします。

手順4:サンドボックスで下書きを作る
ログインすると表示される「下書き」リンクから、「利用者:(利用者名)/sandbox」を作れます。サンドボックス内の記述は、目安や検証可能性に不備があっても削除や訂正の対象にはなりません。ただし誰でも閲覧できる公開ページなので、著作権やプライバシーを侵害する内容は書かないでください。

手順5:本文を書く
・冒頭の定義文で「何であるか」を一文で示す
・沿革・事業内容・評価などの節は、出典の量に見合う分だけ作る
・評価は「〇〇紙は〜と評した」のように、誰の評価かを示して書く
・広告文やプレスリリースの言い回しを持ち込まない
手順6:すべての記述に出典を付ける
出典は記述ごとに付け、可能な限り題材と独立した二次資料を使います。出典の探し方は別記事「出典が足りないと言われたら?一次・二次ソースの集め方5選」で詳しく扱っているので、ここでは「出典のない記述は残さない」ことだけを押さえてください。

手順7:必要に応じて確認を依頼し、公開する
公開前に他の利用者の意見がほしい場合は、「Wikipedia:下書き確認依頼」に出せます。任意の確認の場で、公式の審査ではありません。依頼しても記事を作れるとは限らず、確認期間が終わっても下書きの質が保証されるわけではない、と明記されています。

依頼の要件として、すべての情報に出典を付けること、二次出典を少なくとも2つ用意することが求められています。企業のプレスリリースは独立した二次出典とはみなされません。利益相反がある場合は、有償の寄稿の開示に従い、大幅な加筆は他の利用者に任せる運用が示されています。

公開は、下書きを目的の記事名へ移動するか、コピー&ペーストで行います。コピー&ペーストには注意事項があるので、事前にヘルプを確認してください。
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図の手順7のうち、任意なのは「下書き確認依頼」だけです。公開は、確認依頼を出すかどうかにかかわらず、最後に行う作業です。

4. 2026年に特に注意したい「生成AIで書いた文章」

2025年版にはなかった論点です。

日本語版では「Wikipedia:大規模言語モデルの利用」がガイドラインになっています。基本ルールは「大規模言語モデルが生成した文章や出典を、検証せずにそのまま投稿しないでください」です。

削除の方針にも「ケースH:大規模言語モデル等による生成が強く疑われるもの」があります。典型例として、創作を含む偽りの出典や、確認されている事実とは異なる記載が挙げられています。人の手で表現を調整していても対象から外れず、問題がないことを確認できる特段の事情がなければ、原則として削除対象とされています。

特に注意したいのが、生成AIが出す「それらしい出典」です。書誌情報が実在しない、実在してもその内容が書かれていない、といったことが起こりえます。削除の方針も、偽りの出典をケースHの典型例に挙げています。AIを使う場合でも、すべての出典を自分で開き、記述と一致するかを確かめてから使ってください。

5. 公開後に起こりうること

公開した記事は、ほかの編集者によって加筆・修正されます。削除の議論になることもあります。企業や人物の記事で知っておきたい主な基準は次のとおりです。

・即時削除の全般4:露骨な宣伝・広告のみが目的と思われるページ。企業や製品を主題にしているだけでは対象になりません
・ケースI:独立記事作成の目安に合致しないページ。依頼する側は、何を調べたかを具体的に報告する必要があります
・ケースJ-2:広告またはスパム。編集で解決できない場合に限って削除が適用されます
2025年12月11日以前の議論で見かける「ケースE」は、現在は上記のケースI、J-2などに読み替えられています。

削除の議論やノートでの指摘には、感情的に反論せず、方針と出典に沿って回答するのが基本です。利害関係がある場合は、議論に参加する際にも開示を忘れないでください。

6. よくある質問

Q1. 会社の広報担当者が自社の記事を作ってもよいですか?
明示的に禁止されてはいませんが、「基本的に推奨されません」。業務として書く場合は、ノートやサンドボックスへの寄稿も含めて有償の寄稿の開示が必要です。まずはノートページでの提案や、下書き確認依頼で第三者の意見を求める方法を検討してください。

Q2. 方針を守れば記事は削除されませんか?
保証はできません。独立記事作成の目安を満たすかどうかは、コミュニティの議論で判断されます。方針に沿って書くことは、削除の議論になったときに説明できる状態をつくることだと考えてください。

Q3. Wikipediaに記事があれば、生成AIの回答に表示されますか?
表示されるかどうかは、各AIサービスの仕組みによります。Wikipediaに記事があることで、AIの回答に表示されることが約束されるわけではありません。また、Wikipediaは宣伝の場ではないため、AIでの露出を目的に記述を調整することは中立的な観点に反します。

Q4. 下書き確認依頼で問題がなければ、公開しても安全ですか?
下書き確認依頼は任意の確認の場で、承認の仕組みではありません。依頼が終わっても下書きの質が保証されたことにはならない、と明記されています。

まとめ

・書き始める前に、三大方針(中立的な観点・検証可能性・独自研究は載せない)と独立記事作成の目安を確認する
・題材と利害関係がある場合は、自分で書くのではなくノートでの提案を検討する。報酬を受け取る、または受け取る予定なら、ノートやサンドボックスへの寄稿も含めて開示は必須
・下書きはサンドボックスで作り、必要に応じて下書き確認依頼で意見を求める
・生成AIの文章や出典は、検証せずに投稿しない
・削除の方針は2025年12月に変わっている。古い解説の「ケースE」は読み替えが必要
方針やガイドラインは改定されることがあります。実際に作業する前に、必ず各ページの最新版を確認してください。この記事は2026年11月3日〜4日に確認した内容に基づいています。

著者プロフィール
フランクマーケティング
Wikipedia編集歴10年。これまで数多くの企業・個人のWikipedia記事作成をサポート。特に、専門家や経営者のブランディング、権威性構築を得意とする。Wikipediaの厳格なルールと、現代のSEOやLLMO対策やGEO対策などAI検索の動向を組み合わせた独自のノウハウで、クライアントの信頼性向上に貢献している。

▼Wikipedia掲載の見込みや、開示に沿った進め方についてのご相談はこちらから



ご相談の際は、題材が独立記事作成の目安を満たしそうか、利害関係の開示が必要かといった点から一緒に確認します。報酬を受け取る、または受け取る予定でWikipediaに寄稿する場合は、有償の寄稿の開示に従った開示が必要になります。

参考資料

・Wikipedia:中立的な観点(日本語版)Wikipedia:中立的な観点 (取得日:2026-11-03)
・Wikipedia:検証可能性(日本語版)Wikipedia:検証可能性 (取得日:2026-11-03)
・Wikipedia:独自研究は載せない(日本語版)Wikipedia:独自研究は載せない (取得日:2026-11-04)
・Wikipedia:独立記事作成の目安(「Wikipedia:特筆性」からリダイレクト)Wikipedia:特筆性 (取得日:2026-11-03)
・Wikipedia:自分自身の記事(「Wikipedia:自分自身の記事をつくらない」から転送)Wikipedia:自分自身の記事をつくらない (取得日:2026-11-03、ページ名の再確認:2026-11-04)
・Wikipedia:有償の寄稿の開示(日本語版)Wikipedia:有償の寄稿の開示 (取得日:2026-11-03、受領予定・寄稿の範囲の再確認:2026-11-04)
・Wikipedia:利益相反行為(日本語版・草案)Wikipedia:利益相反行為 (取得日:2026-11-03)
・Wikimedia Foundation Terms of Use(Paid contributions without disclosure)Policy:Terms_of_Use (取得日:2026-11-03、開示対象の再確認:2026-11-04)
・出典が足りないと言われたら?一次・二次ソースの集め方5選【Wikipedia編集者必見】(フランクマーケティング)https://coconala.com/blogs/4661621/578554 (取得日:2026-11-04)
・Wikipedia:即時削除の方針(日本語版)Wikipedia:即時削除の方針 (取得日:2026-11-03)
・Wikipedia:削除の方針(日本語版)Wikipedia:削除の方針 (取得日:2026-11-04)
・Wikipedia:大規模言語モデルの利用(日本語版)Wikipedia:大規模言語モデルの利用 (取得日:2026-11-04)
・Wikipedia:下書き確認依頼(日本語版)Wikipedia:下書き確認依頼 (取得日:2026-11-04)
・Help:利用者サンドボックス(日本語版)Help:利用者サンドボックス (取得日:2026-11-04)
・Help:ログイン(日本語版)Help:ログイン (取得日:2026-11-04)

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