作品を並べるだけでは、案件獲得につながらない理由
結論から言います。
ポートフォリオは、作品を並べるだけでは、採用や案件獲得につながりにくい。
採用担当者やクライアントに、「この人なら、成果につながるデザインを提案してくれそうだ」と思ってもらうためのものです。
作品数を増やし、きれいに並べた。それなのに応募しても反応がない。案件獲得にもつながらない。
その原因は、作品の数やデザインスキルだけではなく、ポートフォリオの見せ方にあるかもしれません。
ファーストビューと最初の作品で、続きを見るかが決まる
採用担当者は、一人のポートフォリオだけを時間をかけて見ているわけではありません。
多くの応募者の中から、限られた時間で「採用や依頼を検討したい人」を探しています。
つまり、作品を詳しく見てもらう前に、ファーストビューと最初の作品で印象が決まります。
そこで、
「ああ、またこの感じか」
「どこかで見たことがある」
と思われたら、その先まで見てもらえないかもしれません。
特に、スクールの課題をそのまま掲載したようなデザインや、よく見る構成だけでまとめたポートフォリオは、ほかの応募者に埋もれやすくなります。
スクールの課題が悪いわけではありません。
問題は、そのまま載せることで、あなたらしさや、ほかのデザイナーとの違いが見えなくなってしまうことです。
最初に必要なのは「この人は違う」と思わせること
大切なのは、サイトを開いた瞬間に、
「ほかのデザイナーとは何かが違う」
「この人の作品をもっと見てみたい」
と感じてもらうことです。
その入口になるのが、ファーストビューのキービジュアルです。
キービジュアルには、その人が持つ世界観や、デザイナーとしての強みが表れます。
ただ作品のサムネイルを並べるのではなく、インパクトのあるビジュアルで「どんなデザイナーなのか」を印象づける。
これは、クライアントワークと同じ考え方です。
誰に、何を伝え、どのような印象を持ってもらいたいのか。
ポートフォリオも、デザインを始める前に「何を伝えるのか」を決めることが最も重要です。
ただし、派手にすればよいわけではありません。
目立つだけのキービジュアルと、「この人に会ってみたい」と思わせるキービジュアルは違います。
自分の場合は、何をどう見せればよいのか。
その答えは、これまでの経験、強み、得意な表現、目指す会社や獲得したい案件によって変わります。
ポートフォリオとは、自己ブランディング。
ポートフォリオは、制作実績を保管する場所ではありません。
自分は何が得意で、どのような価値を提供でき、どんな仕事をしたいのか。それを採用担当者やクライアントへ伝える、自己ブランディングの場です。
掲載する作品、キービジュアル、言葉、色、書体。そのすべてを通して、「どんなデザイナーとして覚えてもらいたいか」を設計する必要があります。
何でも見せるのではなく、どのようなデザイナーとして選ばれたいのかを明確にすることが大切です。
世界観で目を止め、思考と提案で選ばれる
キービジュアルで目を止めてもらえても、それだけで選ばれるわけではありません。
その先で見られるのは、「何を考えてデザインしたのか」です。
どのような課題があり、どう捉え、何を提案したのか。どんなコンセプトで表現へ落とし込んだのか。
完成作品だけでなく、そこに至る思考が見えることで、その人の実力が伝わります。
特に大切なのが、**「自分から何を提案したのか」**です。
言われたものを作っただけなのか。課題を捉え、自分から提案したのか。ここに、作業者とパートナーの違いが表れます。
世界観で目を止め、思考と提案で信頼を得る。
そうして初めて、ポートフォリオは「作品集」から「選ばれるためのツール」へ変わります。
では、自分の場合、何をどう見せればよいのでしょうか。
それは、経験や強み、目指す仕事によって変わります。
わたくしはデザインメンターとして、メンティーさんの経験や強みを伺いながら、ポートフォリオで何を伝えるべきかを一緒に整理しています。
ポートフォリオを作ったのに、仕事につながらない方へ
その原因は、作品数やデザインスキルではなく、最初の見せ方や、作品の背景にある思考が伝わっていないことかもしれません。
ポートフォリオを拝見し、今どのように見えているのか、どこを改善すればよいのかを、より解像度高く個別にお話しできます。
「自分のポートフォリオはどう見えている?」と気になった方は、お気軽にご相談ください。