私が初めてお化けを見たのは2歳の時だった
父親の会社の社宅に住んでいるある夜
夜勤で父親が留守 母親の隣で寝ていた
夜中か自身が幼いのでわからないが
横で母親は寝ていたので真夜中だと思う
私だけが目を覚ました
すごく不思議な気分だったのを覚えている
外廊下に台所の窓があり廊下を歩く人の影が映る
その横に重厚な玄関ドアがあるが
私は目覚めて直ぐに台所の窓を見つめた
窓には人影が移動するさまが移っている
瞬きもしないで見つめていた
人影は扉の前に消えて 一人の男の人が扉をすり抜けて部屋の中に入ってきた
怖さは全くなかった
すごくにこにこした中年の男性は満面の笑みで私に近づいてきた
私はその男性を人間か お化けかなど考えるには幼すぎた
ずっと目で中年の男性を追っていた
私の枕元まで来て ニコニコしながら小さな私の頭をなでたり
頬っぺたをなでたりしながら中年の男性は
また扉に消えていった
朝が来て その日の夜に父親の会社の同僚がなくなって
その方のお通夜に両親と一緒に行った
たくさんのきれいなお花の中にその中年男性の写真が飾ってあり
その写真を見て 「あ おじちゃん」
と思った記憶がはっきりある
後で両親がその男性が私のことを すごくかわいがってくれていたと聞いた
だから、最後に頭をなでに来てくれたんだと思った
私はその男性の名前も覚えてないが顔だけは今も覚えている
怖くない 温かい 感覚だった
ここからが私のお化け共同人生の幕開けである