親子間の愛情不足と「いじめ」について。

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コラム

いじめは"犯罪"です。それが学校等で行われる子ども同士のものであっても、犯罪になります。肉体ではなく、心に傷を負う言葉によるものでも、傷害罪が成立する場合があります。

親からの"正しい"愛情をじゅうぶんに受け取ることができなかった子どもは歪んだまま育ちますが、その過程で「いじめっこ」にも「いじめられっこ」にもなっていきます。

もちろん、発達障害などの先天性の理由によって「なじめない」ことが発生し、それが原因となることもありますが、大半は親子間の愛情や家庭問題に由来すると考えてよいでしょう。
このブログでは、養育者からきちんと愛を受けることができずに育つと、子どもにどのような影響が出るのかをお話しています。


親からの愛情不足は子どもの「基盤」の部分に悪影響を及ぼし、歪な無意識領域を形成します。「それが当たり前」という価値観を親側が呪いとして植え付け、一生かかっても解呪できないような傷として残すのです。

その傷や呪いは、受けた側の子どもの生活の中の、人間関係や生きづらさの面で顕著に表れ、加害者や被害者という構図が大人になっても引きずられていきます。

そうすると精神疾患などの二次障害を引き起こすようにもなり、場合によっては働けなくなるケースも出てくるようになります。

いじめっこ(加害)側にしても、「そう言う家庭で育ったから」正しい価値観や常識、対人上のルールや線引きなどを学ぶことができず、相手を傷つけてしまう、自分の欲求や衝動を優先してしまい相手を陥れてしまう、そしてそれらを正当化したくなる、ということも起き得ます。

いじめられっこ(被害)側も、「そう言う家庭で育ったから」それが当たり前だとして、自己肯定感や自尊心が低く自分を大切にできない、嫌だと思うことを素直に表現できない、やられたことを受け入れてしまう、誰にも相談できないといった状態になってしまって、気づいたときには深刻な段階にまで到達してしまっていることもあるんですね。

自分を大切にできないでいる(セルフネグレクト)と、周囲からも「そう扱っていいんだ」という認識をされ、感情の捌け口のターゲットにされてしまうこともケースとして存在します。

当事者である子どもはそのようなものに疑問や違和感を持つこともなく、"気づけない"、普通のことだと感じてしまうので、これが困った問題だと思い至ることも難しいのです。


いじめに遭っても乗り越えられる人とそうでない人がいますが、そこでも親からの愛情がきちんと受け取れていたか、というのが関係してきます。
幼少期の人格形成には親子の健全な愛着が必要不可欠であり、そこから自分自身を自分で支える力や考えが作られていきます。

親側が正しい価値観と愛情をもって子どもを育てることができなければ、子どもが親から正しいものを学ぶこともありません。
もっと甘えていたかったのにそれが許されない、そうさせてもらえない環境であったことで、敵意や憎しみを含むそれらの欲求不満が条件付きの愛という誤った価値観を根付かせ、「愛されている人間を許せないいじめっこ」や「本音を抑圧してしまいNOと言えないいじめられっこ」を生んでしまうのです。

それでいて、そういったものは基本的に無意識的な領域を出ないものばかりなので、自分にとっての脅威への自己防衛ができない、本人が気づく、またその周囲が気づくこともなかなかかなわないゆえに、手遅れになりやすいのです。

気づいたときには当事者はいない、ひとりではどうすることもできないほどの深手になってしまっているなど、そもそもを防げればこうはならなかったのにと後悔することにもなるのでしょう。

社会に出て仕事ができているから、彼氏彼女を作って結婚し家庭を築けているから、だから必ず幸せである、それが正しいのだ、ということは絶対にありません。それは偏った価値観や常識であり、皆が皆それで幸福を得られるとは限りません。

何が幸せであるか、何で幸福になれるかというのは個人差や人による部分なので、そのような「合わない価値観」を鵜呑みにする必要もありません。

世間は世間で、個性は個性です。自分らしさを押し殺してくる世の中の当たり前に、従って苦しみ続けることはありません。

そのあたりについても、そもそもの基礎基本の部分となる親子の愛着の形成がうまくいっていなければ、学生期にいじめられやすくなるリスクは高まり、自分というものを見失ってもがいたりして、苦痛ばかりが募っていくようになるんです。

そのまま環境や出会う人に恵まれなければ、精神病からの自害、ということも起こり得るようになるわけですね。

問題なのは、そういうふうにした親本人は自覚を持たないし、その影響を受けた子どもも何も知らない、部分です。

親にヘルプを出し要請をしても「お前が悪い」「そのくらい気にするな」「大げさだ」「努力不足だ」「自分で解決しろ」と突っぱねられてしまう話も少なくないです。そこで身を挺して守ってくれる親ならよいのですが、そうでなかったなら、学習性無力感からの"閉じこもってしまった子ども"ができあがってしまうのです。


こういった問題や呪いや傷の解決をするには「まずはインナーチャイルドを癒すことから」なのですが、心理学と悪質なスピリチュアルが検索結果に混ざってくるのが頭痛がするところですね。

知らない人であれば、そういうものの見分けも付けられなくて、誰も教えてくれないし、怪しい方面に足を踏み入れてしまう懸念はすごくあります。
もしくは、「そういうものと一緒くたにされて」精神心理のちゃんとしたほうの文献も蹴られてしまう、ということになる。

こういう要所要所の要素からでも"対処や処置が遅れる"ことはたくさんあるので、本当に、できるだけ早くいろんなことを調べて学び、気づいてほしいと願うばかりですね。

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