「二日酔いにはブラックコーヒーが効く」のは本当? 真偽&対処法を医師に聞く
会社の宴会などでついお酒を飲み過ぎてしまい、翌日に「二日酔い」に悩まされた経験のある人も多いと思います。
二日酔いのときは頭痛や胃のむかつきに悩まされますが、その際、ブラックコーヒーを飲んだところ、これらの症状が治まったケースもあるようです。
SNS上では、「ブラックコーヒー飲んだら、二日酔いとおさらばできた」「酔いがさめる」といった意見もあります。
二日酔いのときにブラックコーヒーを飲むことは、体によいのでしょうか。それとも逆効果になり得ることもあるのでしょうか。
また、二日酔いのときは、どのように対処するのがよいのでしょうか。
TCB東京中央美容外科(代表院:東京都新宿区)に所属し、日本内科学会の「内科専門医」の資格を持つ古賀愛子(こが・あいこ)医師に聞きました。
脱水症状を悪化させるリスク
Q.そもそも、なぜ二日酔いになるのでしょうか。原因について、教えてください。
古賀さん「『二日酔い』は、お酒を飲んだ翌日に頭痛や吐き気、だるさなどの症状が出ることを指します。
二日酔いの原因は諸説ありますが、アルコールが肝臓で分解される過程で作られる『アセトアルデヒド』という物質の蓄積のほか、尿や血圧を調整するホルモンの異常、脱水、低血糖、酸塩基平衡(体内の酸性・アルカリ性のバランス)の変化、電解質の異常など、複数の要因が関与していると考えられています」
Q.二日酔いのときにブラックコーヒーを飲むと、頭痛や胃のむかつきが治まることがあります。
二日酔いのときにブラックコーヒーを飲むことは体によいのでしょうか。
それとも逆効果になり得ることもあるのでしょうか。
古賀さん「コーヒーに含まれるカフェインには眠気を覚ます作用があるため、飲むと元気になり、体調が回復したように感じることもあるでしょう。
しかし、アルコールとコーヒーには共通点も多く、二日酔いのときにコーヒーを飲むのは、一概にはお勧めできません。
両者には利尿作用があり、脱水症状を助長してしまうことがあります。
また、アルコールと同様、コーヒーも胃痛や下痢など、消化器症状を引き起こすことがあります。
特にブラックコーヒーは胃粘膜への刺激が強いです。
日常生活でコーヒーを飲む際は、ミルクを入れた方が胃に優しいでしょう。
ミルクには胃液の酸性度を抑え、胃粘膜を保護する働きがあります」
Q.二日酔いのときは、どのように対処すべきなのでしょうか。
市販薬を服用してもよいのでしょうか。
古賀さん「飲酒後は脱水症状に陥りやすいため、水分をしっかり補給しましょう。
脱水状態では、血液中の有害物質が濃くなり、それが尿として排出されにくいため、二日酔いの症状が治りにくいという負の連鎖に陥りがちです。
また、アルコールは肝臓での糖新生(体内に蓄えた物質から糖質を作りだし、血糖値を維持する働き)を抑制し、低血糖にもなりやすいことから、糖質の補給も意識しましょう。
刺激物を控え、消化の良い食べ物を取るのがお勧めです。
市販薬には、胃粘膜を保護する薬や、胃腸や肝臓の機能を助ける薬もあるので、自分に合う薬を見つけておくのもよいかもしれません。
ただし、強い腹痛の症状が出る場合や、普段と違う色の便が出る場合は、医療機関を受診するようにしましょう。
絶対に避けなければならないのが、二日酔いの症状のつらさをごまかそうと、再度お酒を飲んでしまう『迎え酒』です。
二日酔いの回復を遅らせてしまうほか、アルコール依存症の原因となり大変危険です」
Q.二日酔いのとき、「水分をできるだけ多く摂取した方がよい」とよくいわれますが、本当なのでしょうか。
古賀さん「飲酒後の脱水症状を改善し、体内の有害物質の濃度を薄め、尿として排出するためには、十分な水分補給が必要です。
ただし、真水は体内への吸収効率が悪く、胃腸に負担をかけてしまいます。
水分補給の際は塩分や糖分も同時に摂取する必要があり、スポーツドリンクや経口補水液などを飲むのがお勧めです」
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