57 「こたつで寝ると風邪をひく」って本当なの?

記事
コラム
「こたつで寝ると風邪をひく」って本当なの? 脱水症状&自律神経の乱れも? 内科医に聞いた



 親から「こたつで寝ると風邪をひくよ!」と注意されたことがある人は多いことでしょう。
実際、その暖かさと気持ちよさから「こたつでそのまま眠ってしまった」経験がある人もいると思いますが、「風邪をひく」ことについては「本当なの?」「どうして風邪をひくのかよく分からない」「むしろ『頭寒足熱』は健康にいいのでは」といった疑問の声もあります。


「こたつで寝ると風邪をひく」のは本当なのでしょうか。
実際のところについて、内科医の市原由美江さんに聞きました。
鼻や喉が乾燥しやすくなり…



Q.そもそも、人間における、風邪をひきやすい状態とは。
市原さん「風邪は鼻や喉にウイルスが感染することによって引き起こされ、咳(せき)や鼻水、咽頭痛、発熱などの症状を起こします。
ストレスや睡眠不足、不規則な生活などで免疫力が落ちたときにかかりやすくなります」



Q.医学的立場からみて、こたつで寝ると風邪をひくのは事実でしょうか。
市原さん「こたつと風邪の関連性を研究したデータはありませんが、関連はあると思います。
こたつの中で寝てしまうと脱水症状が起こりやすくなるため、鼻や喉が乾燥しやすくなり、ウイルスに感染する可能性が高まることが考えられます。

また、人体は通常、汗が皮膚で蒸発するときに熱が奪われ、体温が下がります。
そのため、体温が上がると汗をかき、自然と体温が下がるように調節されるのです。
しかし、こたつの中では高温に長時間さらされるため、汗をかいても体温が下がらず、体温調節の機能がうまく働かなくなります。
その結果、自律神経が乱れて免疫力が下がり、風邪を発症しやすくなる可能性があるでしょう」



Q.一般的に「頭寒足熱は健康によい」ともいわれますが、実際のところはどうなのでしょうか。
市原さん「確かに、頭寒足熱は健康によいです。足元を温めることで足の血流が促進され、全身の血流もよくなります。
ただし、これはあくまで『こたつに座って入る』場合です。
こたつで横になる、つまり寝てしまうと、どうしても体全体がこたつの中に入ってしまいがちになり、頭以外の部分が高温にさらされ続けます。
すると、熱がこもり過ぎるので、こたつで寝ることはお勧めしません。
足のみか、せめて下半身にとどめておくのがよいと思います」



Q.人体への影響において、こたつで寝ることと布団で寝ることには、どのような違いがあると考えられますか。
市原さん「人は睡眠時、体温が下がる特徴があります。
布団で寝る場合は、汗をかいたり布団をずらしたりして、自分で温度調節ができますが、こたつの場合は高温に長時間さらされるので、体温が下がりにくくなると考えられます。
また、高温によって体の水分が奪われるため脱水状態になりやすく、その影響で心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性もあります」



Q.うっかりこたつで寝てしまった場合、起床後に行っておいた方がよいことはありますか。
市原さん「まずは水分をしっかりと取りましょう。また、布団で寝たときに比べ、こたつでは睡眠中の体の動きが悪いと考えられるので、足腰や全身の関節に負担がかかっていることが考えられます。
背伸びをして、少し体を動かした方がよいでしょう」


1000円割引クーポン https://coconala.com/
紫光:クーポンコード→ H20WNK




サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す