商品ページを改善していると、「お客様の声」や「SNSで話題」といった要素を入れたくなる場面があると思います。
実際、商品を使っている人の写真や感想があると、販売者が自分で「おすすめです」と伝えるよりも、ぐっとリアルに感じてもらいやすいですよね。
特に楽天市場のように似た商品が多い場所では、最後のひと押しになることもあります。
僕自身も、商品画像を考える時は、購入前の不安をどう減らすかをかなり大事にしています。
使っている場面、サイズ感、実際の声。こうした情報は、うまく使えば購入の判断材料になります。
ただ最近、「SNSで大人気」という見せ方そのものに注意が必要だと感じるニュースがありました。
今回は、商品提供を受けてSNSへ投稿した第三者の画像を、自社サイトや楽天市場、Yahoo!ショッピングの商品ページに掲載していた事例について、消費者庁が景品表示法に基づく措置命令を出しました。
この記事では、今回のニュースから楽天の商品ページ運営で見直しておきたいことを、実務目線で整理してみます。
法律の最終判断をする記事ではありませんが、「今ある画像をどう点検するか」のきっかけになればうれしいです。
■ 今回、何が問題になったのか
まず大事なのは、SNS投稿や口コミを商品ページに載せること自体が、すべて問題になるわけではないという点です。
消費者庁の公表資料によると、今回問題とされたのは、事業者が販売促進のために第三者を募集し、商品を無償提供したうえでSNS投稿を依頼していたケースです。
その投稿画像の一部を抜き出し、自社サイトや楽天市場などに掲載していました。
消費者庁は、これを事業者による表示と認定しました。そのうえで、第三者への依頼投稿であることが明らかになっておらず、一般の消費者が広告だと判別しにくい表示だったとしています。
ここで少し怖いのは、元のSNS投稿に「PR」や「提供」と書いてあったとしても、商品ページ用に画像を切り抜いた時点で、その表記が消えてしまう可能性があることです。
画像だけを見る人にとっては、自然に生まれた口コミなのか、商品提供や依頼を受けた投稿なのか分かりません。
「SNSでも大人気!」という言葉と、商品を持った人の写真が並んでいれば、なおさら自然な評判のように見えますよね。
だからこそ、素材の見た目ではなく、その投稿がどう生まれたかまで確認する必要があるのだと思います。
■ 楽天の商品ページで見落としやすい3つの場面
1.モニター投稿を画像として再利用する時
商品を提供して感想をもらうモニター施策は、ECでは珍しくありません。
ただし、その投稿を楽天の商品画像に使うなら、SNS上の表示とは別に考えた方がよさそうです。
元投稿にPR表記があっても、画像を切り抜くと表記が残らないことがあります。画像の隅に小さく書けば大丈夫、と決めつけるのも危険です。
少なくとも、該当する画像の近くで「商品提供を受けた方の投稿です」「モニター投稿を許諾を得て掲載しています」など、関係性が分かる表記をどう置くかは、事前に決めておきたいところです。
2.外注・インフルエンサーに依頼したSNS投稿を使う時
外注さんやインフルエンサーへ依頼して作ってもらった投稿も同じです。
制作をお願いする側としては、「投稿を作ってもらった」「掲載許可をもらった」で完了した気になりやすいかもしれません。
でも、楽天の商品ページで再利用するなら、その投稿が依頼や提供を伴うものだったか、誰が確認したかまで残しておく方が安心です。
画像制作をデザイナーさんへ依頼する時も、ただ「SNSの口コミを入れてください」と渡すのではなく、素材の出どころと表示ルールを指示書に書く。
ここまでが販売者側の仕事ではないでしょうか。
3.「お客様の声」を自然発生の口コミのように見せる時
レビューや感想は、CVRを上げるための定番要素です。だからこそ、扱いは丁寧にしたいです。
たとえば、商品提供、割引、ポイント付与、抽選参加、紹介料など、投稿に対して事業者側の関与があった場合。
その素材を「購入者のリアルな声」とだけ見せると、受け手に誤解を与える可能性があります。
大切なのは、言葉を派手にすることではなく、誰のどんな条件の感想なのかを誤解なく伝えることです。
正直、画像を作る側からすると、注釈や表記は少ない方が見た目はすっきりします。
でも、きれいに見えることと、信頼されることは同じではありません。
商品ページは、買ってもらうためのページである前に、納得して選んでもらうためのページだと思っています。
■ 「売れる見せ方」と「透明性」は両立できる?
口コミ、ランキング、比較表、利用者の写真。こうした要素は、どれも売れる商品ページで使われやすいものです。
ただ、CVR改善のための定番要素ほど、消費者の判断に影響を与えます。
だから「使うか、使わないか」だけではなく、「どのように見せるか」まで設計する必要があります。
僕は今後、SNS素材やモニター素材を使う場合、次の3点を確認する形にしていきたいと思っています。
・その投稿は、自然発生か、商品提供・依頼・報酬などの関与があるものか・商品ページへ再掲載する時、関係性が画像の近くで分かる状態になっているか・素材の出どころ、掲載許可、確認担当者を追跡できる状態か
特に最後は、地味ですが大事です。
商品数が増えたり、外注さんやデザイナーさんと分担したりすると、「この画像、どこから来たんだっけ?」が起きやすくなります。
投稿者名、投稿URL、提供・報酬の有無、掲載許可、商品ページでの表記内容を、スプレッドシートなどに残しておくだけでも、後からの確認がかなり楽になります。
AIを使うなら、この台帳や画像指示書をもとに、「関係性の表示が必要そうな素材はどれか」「再掲載時に確認すべき項目は何か」を洗い出す補助に使うのはありだと思います。
ただし、AIの回答をそのまま正解にしないこと。
表現規制や景表法の判断は、商材や施策の内容で変わるため、迷う時は一次情報を確認し、必要に応じて専門家へ相談する前提が大切です。
■ 今、主力商品から点検しておきたいこと
今回のニュースを見て、僕も「SNSで話題」「お客様の声」といった素材を、見た目だけで判断してはいけないと改めて感じました。
楽天の商品ページを改善する時は、1枚目画像やキャッチコピー、競合との差別化に意識が向きやすいです。もちろん、それも大事です。
でも、売るために追加した口コミやSNS投稿が、購入者にとって誤解のない見せ方になっているか。
ここも同じくらい大事な確認項目だと思います。
まずは主力商品から、次の順番で見てみるのがおすすめです。
1.商品画像・商品説明に、SNS投稿や利用者の声を使っている箇所があるか確認する
2.その素材に、提供・依頼・割引・報酬などの関与があったか確認する
3.関与があった場合、商品ページ上で関係性が分かる表示になっているかを確認する
4.判断に迷う素材は、一旦掲載を急がず、根拠や表記方法を確認する
商品ページ改善は、情報を増やせばいいわけではありません。
購入者が迷わず、納得して選べる順番で情報を届けること。
その中には、商品の魅力だけでなく、「これはどんな立場の人の声なのか」を正直に伝えることも含まれるはずです。
派手な「SNSで大人気」よりも、ちゃんと分かる、ちゃんと信頼できる。
長くECを続けるなら、そんな商品ページを積み重ねていきたいですね。
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【情報元】
コマースピック
消費者庁「高光製薬株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について」
※本記事はニュースをもとにした一般的な情報整理であり、法的な助言ではありません。具体的な表示の適法性は、施策や商材によって異なります。判断に迷う場合は、消費者庁の公表資料や専門家への確認をおすすめします。
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楽天の商品画像は、見た目を整えるだけでなく、誰に何をどう伝えるか、そして表記上の注意点まで整理しておくと、デザイナーさんへの依頼も進めやすくなります。
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