以前制作した、4人組の女子高生バンドによる
アニメMV「Girls, be ambitious !!」
今回はその本編とは別に、ライブ本番直前の4人を描いた30秒のショートアニメを制作しました。
本番を前に、一人で緊張しているドラム。
そこへ仲間たちが集まり、言葉を交わし、4人で手を重ねる。
そして、そのままステージの光へ向かっていく――。
派手なライブシーンではなく、ステージに立つ直前の短い時間に絞った作品です。
30秒でも、ひとつの物語は作れる
今回意識したのは、短い動画の中にも、きちんと感情の変化を入れることでした。
最初から4人を並べて会話させるだけでは、状況も関係性も伝わりません。
・そこで30秒を、
・一人で緊張している
・仲間が声をかける
・4人が円になる
・手を重ねる
・一緒にステージへ向かう
という流れに分けました。
ドラムの表情も、最初は不安そうに。
仲間の言葉を聞いて、少しずつ顔を上げる。
最後は4人で前へ進む。
短い映像でも、最初と最後で気持ちが変化していれば、ひとつの物語として見せられます。
大きな動きより「視線・表情・間」が重要
会話シーンでは、キャラクターを大きく動かせばよいわけではありません。
今回のような場面では、
・うつむいていた顔を上げる
・仲間のほうへ視線を向ける
・セリフの前に少し間を置く
・相手の言葉に小さく反応する
・手を差し出す
・表情が少しだけ和らぐ
といった細かな演技のほうが重要です。
特に、全員が常に動いていると、誰のセリフなのか分かりにくくなります。
話している人物を中心に見せ、ほかのメンバーは視線や小さな反応に抑える。
これだけでも、会話がかなり自然に見えるようになります。
4人を同時に登場させる難しさ
AI動画で複数のキャラクターを扱うと、人数が増えるほど破綻も起こりやすくなります。
今回も、
・髪型が別のメンバーと入れ替わる
・制服の形や色が変わる
・同じ人物が二人になる
・手や腕の位置が不自然になる
・誰が話しているのか分からなくなる
手を重ねる場面で人数が合わなくなる
といった問題に注意しながら制作しました。
特に難しいのが、4人で手を重ねる場面です。
人数だけでなく、誰の手がどこにあるのかまで分かるようにしないと、指や腕が増えたり、手がつながって見えなくなったりします。
そのため、一度にすべてを成立させようとせず、
一人のカット
↓
二人の会話
↓
4人が集まるカット
というように、少しずつ人数を増やしました。
30秒動画は「全部見せる」より「ひとつに絞る」
フルMVでは、学校生活、仲間との出会い、練習、過去、ライブなど、複数の要素を入れられます。
しかし30秒のショート動画で同じことをすると、展開が早すぎて感情が残りません。
今回は、
「本番直前、仲間の言葉で一歩を踏み出す」
この場面だけに絞りました。
短尺動画では、設定をすべて説明するよりも、ひとつの感情や出来事に集中したほうが伝わりやすくなります。
今回の作品だけを見ても内容が分かり、本編を知っている人には4人の関係性がさらに伝わる。
そんな短編を目指しました。
カメラも感情に合わせて変える
今回の映像では、人物を中央に置いたまま30秒見せるのではなく、気持ちの変化に合わせてカメラも切り替えています。
・緊張するドラムの表情へ寄る
・仲間が近づく場面を横から見せる
・セリフを話す人物へ切り返す
・4人で手を重ねる場面を手元から見せる
最後はステージの光へ向かう後ろ姿を引きで見せる
最初は閉じた構図。
仲間が集まるにつれて画面を広げ、最後は明るいステージへ向かう。
カメラの見せ方も、物語の一部として組み立てました。
長尺MVとは違う、ショートアニメの面白さ
30秒では多くの出来事は描けません。
その代わり、ひとつの場面や感情を深く見せられます。
今回のように、
本番直前
仲間に声をかけられる
決意して一歩を踏み出す
という小さな場面だけでも、キャラクターの性格や関係性は伝えられます。
フルMVの一部を短く切り取るだけではなく、ショート動画用に小さな物語を作る。
AIアニメでは、この作り方もかなり相性がよいと感じました。
まとめ
30秒のショートアニメで大切なのは、情報をたくさん入れることではありません。
・描く場面をひとつに絞る
・最初と最後で感情を変化させる
・会話では視線と間を意識する
・人数を少しずつ増やす
・カメラも感情に合わせて変える
・最後に印象的な行動を置く
今回は、緊張していた少女が仲間に支えられ、4人でステージへ向かうまでを30秒にまとめました。
短いからこそ、何を残して何を削るのかが重要になります。
フルMVとはまた違う、30秒だから作れる物語になったと思います。