雨戸が、かたん、と鳴る。
しばらく静かになって、忘れたころに、また、かたん。
夜半の風は、決まった間隔では吹いてくれません。
この雨戸を叩く音には、恋愛の記憶が宿っています。
こんにちは、神楽 玄斗(かぐら げんと)です。
風というものは、ずっと同じ強さで吹き続けることがありません。強く板を押した次の瞬間には、力を抜いてしまう。押されるのか、放っておかれるのか。その繰り返しに、板のほうが疲れていきます。
布団のなかで音の間隔を数えているうちに、数えているのは風ではなく、彼からの連絡の間隔だと気づいた。そういう夜ではありませんか。
三日おきに来る短い返信。既読だけがついて何も返ってこない夜。会いたいと言った翌週の沈黙。強く来たり、ふっと引いたり。嫌われているならまだ諦められるのに、たまに吹く一陣が、こちらの心を起こしてしまう。
枕元のスマホを裏返しては、また表に返す。画面の明かりが天井に一瞬だけ映って、消える。通知は来ていない。それでも、風が板を鳴らすたびに手が伸びてしまう。
その不規則さの正体が何なのか、霊視でハッキリと視えます。今のご状況を、一度視させてください。
雨戸の音の向こう側を、少し視ておりました。
彼は、迷っています。あなたを手放す方向にも、引き寄せる方向にも、まだ体重を預けきっていない。
視えたのは、彼が夜に何度も文字を打っては消している場面でした。送信の一歩手前で指を止める。長い文章を書き、それを全部削って「元気?」の三文字にしてしまう。あの短い返信は、冷たさの結果ではなく、削り落とされた残りかすのほうです。
男性は、答えが出ていない状態を相手に見せることを、みっともないと感じます。だから迷いを隠したまま、風のように近づいたり離れたりする。本人は誠実にしているつもりで、受け取る側をいちばん揺らしているのです。
ただ、迷いには必ず期限があります。彼の場合、季節が一つ進むあたりで、自分から動かざるを得ない出来事が起きます。その形と時期は、お声を聞かせていただければ、その日のうちにお伝えできます。
今夜、ひとつだけ試していただきたいことがあります。
音が鳴るたびに身構えるのをやめて、鳴らない静かな時間のほうを聞いてみてください。雨戸は、叩かれていない時間のほうが圧倒的に長い。彼のことを考えていない時間も、本当は一日のなかにちゃんとあるはずです。
彼の迷いに合わせて、あなたまで揺れる必要はありません。板のほうが動かずにいれば、風はいずれ、どちらへ吹くかを自分で決めます。
明日の朝は、少しだけ早く目が覚めるかもしれません。荒れた夜のあとは、そういうものです。台所で湯を沸かして、熱い茶を一杯だけ淹れてください。手のひらが温まるまでの二分間は、彼のことを考えなくていい時間です。
朝になったら雨戸を開けてください。ひと晩荒れた翌朝の空気は、驚くほど澄んでいます。彼の心も、そういう順番で片づいていきます。
雨戸の音が教えてくれた続きは、霊視でお伝えします。
あなたの恋愛が前向きになるように、お手伝いさせていただきます。
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