(1)東京農業大学の事前課題は「令和の米騒動」
東京農業大学のキャリアデザイン総合選抜、公募推薦、学校推薦入試では事前課題が課されます。まだテーマが発表されていませんが、おそらく今年に入ってからの米不足や消費者米価の高騰、いわゆる「令和の米騒動」がテーマとなる公算が大きいと予測されます。
このテーマを考えるときの注意事項を今回、書かせていただきます。
(2)マスコミの論調は政府に批判的
調べるにあたって、みなさんはネットの情報を読むことになるかと思います。その際、問題があるサイトが散見します。
まず、新聞社の記事を読むときには注意する必要があります。今回の米不足や米価高騰の原因をすべて政府や農林水産省の「失政」や「失敗」として国を批判する記事がみられます。たとえば、毎日新聞の2025年3月13 日の記事。「起こるべくして起きた「米不足」 国内需要しかみない国の愚策」です。もちろん、記事の内容はまったくのデタラメや嘘が書かれているわけではありません。ですが、問題の一面を誇張して書いているところが問題です。小売店に並ぶ米の量や価格はさまざまな要因で決まります。これを政府や農林水産省の「失敗」や「無策」だけで論じるのはあまりにも強引すぎるとも考えられます。
みなさんはこれから東京農業大学へ入学して日本の農業を学ぶことになります。農政(農業政策や農業経済)も学んでいくことになるでしょう。これまでの戦後の農業政策を見ると、もちろん失敗や誤りも相当含まれています。でも、政府や農林水産省の施策のすべてが間違っているわけではもちろんありません。また、政府や農水は今まで農家保護を十分とは言えないまでもしてきたことは事実です。これから農業を志すあなた方はいろいろ問題があるにしても、仕事のうえで農林水産省と関わることは必須であり、農水をいわばパートナーとして共に日本の農業の発展を担っていかなければなりません。
(3)事前課題の書き方・調べ方
前置きが長くなりましたが、事前課題を書くうえで、新聞記事を真に受けて国や農林水産省を一方的に批判するだけでは、大学は取ってくれません。誤解を避けるために、付け加えますが、まったく批判するな、とは言いません。ただ、内容としては批判をメインに書くのではなく、今回の米不足と米価高騰の原因を事実に基づいて客観的に分析すること、そして、対応策を感情的にならずに冷静に考えることに主眼を置いて書いてほしいのです。
店頭に並ぶ米の販売量や価格は生産・流通という供給側と消費者の動向である需要側のマッチングで決まってくるものです。ですから今回の問題を考えるときにも、供給側つまり生産者と需要側つまり消費者サイドの両方から考えるというアプローチを取ります。これは経済の基本ですから、みなさんは政治経済の教科書の「市場経済」や「日本の農業」のページをよく読んで理解を深めてください。
今回政府は米価を下げて店頭に並ぶ米の量を増やすために備蓄米を放出しました。それでも国民のもとに米が行きわたらず、米価を下げる効果を生みませんでした。これは生産者と消費者とをつなぐ流通の過程で何か問題があったからだと想像されます。この米の流通は政府も完全に把握できておらず、また政治経済の教科書を読んでも一番わかりづらいところです。つまり私たち消費者からは見えないところであるので、今回の「令和の米騒動」を理解するのを困難にしている理由でもあります。
そこで、こうした問題を考える場合の最良の教科書は毎年農林水産省が発行している『食料・農業・農村白書』になります。『食料・農業・農村白書』の最新版(令和7年版)を書店で買い求めて勉強してください。池袋のジュンク堂を先日覗いたら、旧版の令和6年版しか置かれていませんでした。おそらくこれから店頭に並ぶと思います。ぜひ令和7年版『食料・農業・農村白書』のご購入・購読をお勧めします。大きな書店でしか扱っていないので、近くにない場合はネット通販でも買えますのでそちらを利用してください。おそらく今回の「令和の米騒動」の特集が組んであると思います。「令和の米騒動」以外のテーマについてもヒントが多く隠されており、読んでいてとても勉強になる資料です。
(4)OK小論文は東京農業大学事前課題に特化した指導を心がけています
それでも、経済や農政の問題は高校生では難しくてわからない、というのが大半の受験生の感想だと思われます。
OK小論文では、専門的な知識を含めて解説するオンライン個別授業を開講しています。ご受講いただければ、事前課題の相談、文章の添削をして、合格に向けてみなさんに寄り添った指導をしています。昨年も多くの受験生がOK小論文を受講されて合格しました。この機会にぜひ受講をご検討ください。
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