家を建てるとき。
「なんとなく、いい感じの家が建てばいいです」
「とりあえず土地を見て、気分で間取りを決めます」
「住んでみてから考えます」
そんなふうに家づくりを始める人は、ほとんどいないと思います。
どんな場所に建てるのか。
何人で暮らすのか。
どんな生活動線が必要なのか。
将来、子ども部屋は必要なのか。
親との距離感はどうするのか。
収納はどれくらい必要なのか。
日当たりは?
予算は?
メンテナンスは?
家を建てるときには、いろんなことを考えます。
なぜなら、家は「これからの暮らし」をつくるものだからです。
では、結婚はどうでしょうか。
結婚もまた、これからの暮らしをつくるものです。
しかも、人生の中でもかなり大きな選択のひとつです。
それなのに、婚活になると急に、
「いい人がいたら」
「なんとなく合えば」
「好きになれたら」
「条件が悪くなければ」
「ピンとくれば」
という、かなり曖昧な感覚だけで進めようとしてしまう人が少なくありません。
もちろん、感覚は大事です。
好きという気持ちも大事です。
一緒にいて心地いいかどうかも、とても大事です。
でも、それだけで結婚を考えようとすると、途中で迷子になってしまうことがあります。
なぜなら、自分がどんな結婚生活を望んでいるのか。
どんな幸せを実現したいのか。
どんな人と、どんな毎日を重ねていきたいのか。
その「設計図」がないまま、相手探しを始めてしまうからです。
婚活で迷う人は、相手がいないから迷っているだけではない
婚活がうまくいかないとき、多くの人はこう考えます。
「いい人がいない」
「出会いがない」
「自分に合う人がわからない」
「会ってもピンとこない」
「マッチングしても続かない」
もちろん、出会いの数や相手との相性も大切です。
でも、現場でたくさんの方を見ていると、実はそれ以前に、
「自分がどこに向かいたいのかが決まっていない」
ということが、とても多いのです。
たとえば、家を建てるときに、
平屋がいいのか、二階建てがいいのか。
街中がいいのか、自然の多い場所がいいのか。
広いリビングがほしいのか、個室を大事にしたいのか。
家族が集まる家にしたいのか、自分の時間を大切にできる家にしたいのか。
何も決まっていなければ、どの土地を見ても、どの間取りを見ても、迷います。
「これもいい気がする」
「でも、あっちも良さそう」
「いや、やっぱり違うかも」
そうやって決めきれなくなります。
婚活も同じです。
自分の幸せの形が見えていないと、相手を見る基準がブレます。
年収を見る。
年齢を見る。
見た目を見る。
会話の盛り上がりを見る。
LINEの返信速度を見る。
相手のちょっとした言葉に一喜一憂する。
もちろん、それらも気になるポイントではあります。
でも、本当に大切なのは、
「この人となら、私が望む暮らしを一緒につくっていけるか」
という視点です。
自分にとっての幸せとは何か
ここで一度、立ち止まって考えてほしいことがあります。
それは、
「自分にとっての幸せとは何か」
ということです。
結婚したいと思ったとき、私たちはつい、相手の条件や出会い方に意識が向きます。
年齢はどうか。
年収はどうか。
見た目はどうか。
会話が合うか。
家族構成はどうか。
どこに住んでいるか。
もちろん、それらも現実的には大切な要素です。
でも、その前に考えておきたいのは、
「私は、どんな状態でいられたら幸せなのか」
ということです。
安心して本音を話せることが幸せなのか。
一緒にごはんを食べる何気ない時間が幸せなのか。
お互いの仕事や時間を尊重し合えることが幸せなのか。
家族や地域とのつながりを大切にすることが幸せなのか。
たくさん会話をすることが幸せなのか。
静かに同じ空間にいられることが幸せなのか。
幸せの形は、人によって違います。
だからこそ、誰かの正解をそのまま自分に当てはめても、うまくいかないことがあります。
親が望む結婚。
世間から見て安心される結婚。
友人から「いいね」と言われる結婚。
条件だけで見れば悪くない結婚。
それが、必ずしも自分にとっての幸せとは限りません。
婚活で本当に大切なのは、
「誰と結婚するか」だけではなく、
「その人と一緒に、どんな幸せを育てていきたいのか」
を自分自身がわかっていることです。
自分にとっての幸せがわからないまま相手を探すと、相手の条件や周りの声に振り回されやすくなります。
反対に、自分にとっての幸せが少しずつ見えてくると、相手を見る目も変わっていきます。
派手なときめきより、安心して話せることを大切にしたい。
条件の良さより、困ったときに一緒に考えられる人がいい。
周りに自慢できる相手より、自分が自然体でいられる相手がいい。
そんなふうに、自分の中の基準が育っていきます。
この「自分にとっての幸せ」を言葉にしていくことこそが、結婚における設計図の土台になります。
幸せな結婚とは、ケンカがない結婚ではない
私が考える「幸せな結婚」とは、
我慢もケンカも一切ない、いつも穏やかで完璧な結婚生活のことではありません。
人と人が一緒に暮らしていく以上、考え方の違いもあります。
生活リズムの違いもあります。
お金の使い方、家族との距離感、仕事への向き合い方、休日の過ごし方。
小さな違いは、必ず出てきます。
大切なのは、違いが出てきたときに、
どちらか一方が我慢し続けるのではなく、
怒りをぶつけて終わるのでもなく、
「じゃあ、どうしたらお互いに心地よく暮らしていけるかな」と話し合えること。
不安になったときに、ちゃんと伝えられること。
相手の言葉を決めつけずに聞けること。
一人で抱え込まず、二人で考えようとできること。
そうやって、長く続く結婚生活を一緒に育てていけること。
私は、それが「幸せな結婚」の土台だと思っています。
だからこそ、婚活はただ相手を探すだけではなく、
「自分はどんな幸せを育てていきたいのか」
「どんな関係性なら、長く続けていけるのか」
を考える時間でもあります。
設計図があると、相手選びが変わる
幸せの設計図があると、婚活の見方が変わります。
ただ条件に合う人を探すのではなく、
「この人とどんな未来が描けるか」を考えられるようになります。
ただドキドキするかどうかではなく、
「この人と安心して話し合えるか」を見られるようになります。
ただ楽しい時間を過ごせるかではなく、
「困ったときに向き合える関係をつくれそうか」を感じ取れるようになります。
婚活で大切なのは、完璧な人を探すことではありません。
自分の人生にとって大切なものをわかったうえで、
一緒に幸せをつくっていける人を見つけることです。
だから、婚活は「相手探し」であると同時に、
「自分を知る時間」でもあります。
自分がどんな結婚を望んでいるのか。
なぜ結婚したいのか。
どんな幸せを実現したいのか。
ここが見えてくると、婚活は少しずつ変わっていきます。
ノープランの婚活から、未来を描く婚活へ
一緒に考えましょう!婚活は一人で頑張れない
家を建てるとき、設計図があれば、途中で迷っても戻る場所があります。
「私たちは、こんな暮らしがしたかったんだよね」
「だから、この選択をしよう」
「ここは譲れないけど、ここは変えてもいいね」
そんなふうに、判断する軸ができます。
結婚も同じです。
幸せの設計図があると、婚活中に迷ったとき、自分に問い直すことができます。
私は本当はどんな暮らしがしたいのか。
この人といる自分は、安心できているのか。
私は無理をしすぎていないか。
相手に合わせるだけでなく、自分の幸せも大切にできているか。
やみくもに出会いを増やすだけでは、
たまたま誰かと出会えたとしても、
その先の結婚生活まで見据えた選択ができないことがあります。
婚活は、勢いだけで進めるものではありません。
かといって、頭で考えすぎて動けなくなるものでもありません。
大切なのは、自分の未来を描いたうえで、現実の出会いの中で確かめていくこと。
つまり、婚活にも「設計図」が必要なのです。
まずは、自分の幸せを言葉にしてみる
結婚したい。
その気持ちがあるなら、まずは一度、自分に聞いてみてください。
私は、どんな結婚生活を送りたいんだろう。
どんな毎日なら、幸せだと感じるんだろう。
どんな人となら、自分らしくいられるんだろう。
どんな未来を、誰かと一緒につくっていきたいんだろう。
すぐに答えが出なくても大丈夫です。
むしろ、すぐに答えが出ないからこそ、丁寧に向き合う価値があります。
家を建てる前に設計図を描くように、
結婚の前にも、自分の幸せの設計図を描いてみる。
それは、理想を高くしすぎるためではありません。
条件を増やすためでもありません。
自分にとって本当に大切な幸せを見失わないためです。
結婚は、ただ誰かに選ばれることではありません。
自分の幸せを、誰かと一緒に育てていくことです。
そのためには、出会う前に一度、
「自分にとっての幸せとは何か」
「どんな結婚生活なら、長く続けていけるのか」
を考えてみることが大切です。
もし今、婚活をしていて、
何を基準に相手を選べばいいのかわからない。
出会っても続かない。
条件は悪くないのに、なぜか決めきれない。
このままの婚活でいいのか不安になる。
そんなふうに感じているなら、やみくもに動き続ける前に、まずは自分の幸せの設計図を描いてみませんか。