688.“ドリンク1杯”で長居 飲食店への営業妨害?

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コラム
“ドリンク1杯”で長居 飲食店への営業妨害?


カフェやファミリーレストランなどを利用する人の中には、飲み物を1杯注文しただけで何時間も滞在する人がいます。
ランチ時間帯は混雑するケースが多いため、長居する人がいると、席がなかなか空かず、店の営業に支障が出る可能性が考えられます。
実際に、SNS上では、「飲食店で長居は迷惑」「昼時は早めに席を空けてほしい」などの声が上がっています。


 飲み物1杯の注文だけで店に長時間滞在した場合、法的責任を問われる可能性はあるのでしょうか。
また、長居する客によって店の営業に支障が出た場合、店側は客に退店を求めることは可能なのでしょうか。
佐藤みのり法律事務所の弁護士・佐藤みのりさんに聞きました。


ルールを提示していない場合、退店を求めるのは困難
Q.カフェなどの飲食店で飲み物を1杯注文しただけで何時間も滞在する人がいます。この場合、法的責任を問われる可能性はあるのでしょうか。
佐藤さん「法的責任を問われる可能性は考えにくいです。カフェやファミリーレストランなどでは、一般的に、商品を注文すれば一定の時間、席を使うことが認められるものだからです。


どの程度の滞在時間であれば、許容されるかについては、店側の判断になります。
例えば、店側が『当店では、飲み物のみご注文のお客さまは1時間までのご利用となっております』などとアナウンスし、客がそれを承知して入店したにもかかわらず、何時間も滞在すれば、契約違反となり、退店を求められることになるでしょう。


また、極端なケースですが、ラーメン店でギョーザとラーメンを注文した客が、ラーメンが先に提供されたことに腹を立てて店長と口論になり、店に居座った事件があります。
客は店長から退店を求められたにもかかわらず、3時間居座り続け、不退去容疑で現行犯逮捕されました。


ドリンク1杯で長時間滞在しただけで不退去罪(刑法130条)に問われるとは考えにくいですが、退店を求められたにもかかわらず、かたくなに居座ることはマナー違反にも当たるため、避けた方がよいでしょう」


Q.何時間も滞在する客の影響で他の客が利用できないなど、店の営業に支障が出た場合、店側は長居する客に退店するよう求めることは可能なのでしょうか。


佐藤さん「先述のように、カフェやファミリーレストランなどでは、ドリンク1杯のみの注文であっても、一定の時間、席を使うことが認められるのが通常です。
そのため、店が『利用は60分まで』などと、利用時間に関するルールを呼び掛けていない場合、極端な長時間の滞在でない限り、客に退店を求めることは難しいでしょう。


店側が混雑時に客の回転を早めたいと思うのであれば、事前に『混雑している場合は、お声掛けすることがあります』などと客側に示しておくことが大切です。客側がそれを承知の上で利用しているのであれば、退店を求めることができます」


Q.客の長居を防ぐために、飲食店の中には「90分制」といった形であらかじめ利用時間を定める店があります。こうしたルールは法的に有効なのでしょうか。
客がこうしたルールを破って長時間滞在した場合、どうなるのでしょうか。
佐藤さん「有効です。飲食店を利用するということは、法的には、店側と客側で契約を交わしていることになりますが、契約内容は当事者が自由に合意してよいのが原則です。
これを『契約自由の原則』と言います。そのため、店側と客側で、店の利用時間について合意しているのであれば、それは有効な契約であり、互いにルールを守る必要が生じます。


『○分制』のルールを破って長時間滞在することは、契約違反になるため、店側は客に退店を求めることができます。
ルールを破って長時間滞在し、店側に損害を与えた場合、損害賠償責任を追及される可能性もあるでしょう。
先述のラーメン店のケースのように、ルールを破り長居する客に対して、店側が退店を求めたにもかかわらず、そのまま居座った場合、不退去罪に問われる可能性も考えられます」


 客と店員が互いに気持ちよく過ごすためにも、飲食店を利用する際は、「ランチ時間帯は長居しない」などの配慮が必要と言えます。



やってはいけない、飲食店でひんしゅくを買う行為。
・皿を重ねる。
・食器にティシュなどを入れる。
・飲食時に大声で騒ぐ。


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