アンゾフの成長マトリクスとは?4つの成長戦略を事例でわかりやすく解説

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ビジネス・マーケティング

アンゾフの成長マトリクスとは?会社を成長させる4つの方向性

売上を伸ばすには「新商品」を作るしかない?

会社から、

「来年は売上を20%伸ばそう」

と言われたら、あなたなら何を考えるでしょうか。

新商品を開発する。

新しい顧客を探す。

既存顧客への販売を増やす。

新しい事業を始める。

実は、企業の代表的な成長方法は、このように整理できます。

その考え方をシンプルな4象限で整理したものが、

アンゾフの成長マトリクス(Ansoff Matrix)

です。

マーケティング戦略や事業戦略を考えるうえで、非常に使いやすいフレームワークの一つです。

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アンゾフの成長マトリクスとは

アンゾフの成長マトリクスとは、

「市場」と「商品」の2つの軸を、それぞれ既存・新規に分け、企業の成長戦略を4つに分類するフレームワーク

です。

4つの戦略は次のように整理されます。

| 既存市場| 新市場
既存商品| 市場浸透戦略| 新市場開拓戦略
新商品| 新商品開発戦略| 多角化戦略

つまり、企業が成長する方向は大きく、

1. 今の市場でもっと売る
2. 今の商品を新しい市場へ売る
3. 今の市場へ新しい商品を売る
4. 新しい市場へ新しい商品を売る

の4つに分類できます。

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① 市場浸透戦略

市場浸透戦略とは、

既存の商品を、既存の市場でもっと販売する戦略

です。

4つの中では、比較的リスクが低い成長戦略です。

例えば、

- 既存顧客の購入頻度を増やす
- 競合から顧客を獲得する
- クロスセルを強化する
- 販促活動を強化する
- 営業力を強化する

といった方法があります。

新商品を作らなくても、既存市場を深掘りすることで成長できる可能性があります。

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② 新市場開拓戦略

新市場開拓戦略とは、

既存の商品を、新しい市場へ展開する戦略

です。

例えば、

国内で販売していた商品を海外へ展開する。

法人向けの商品を個人向けにも販売する。

食品業界向けの商品を医薬品業界へ展開する。

こうした戦略が該当します。

商品そのものを大きく変えなくても、

「誰に売るか」を変えることで新しい成長機会を作る

という考え方です。

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③ 新商品開発戦略

新商品開発戦略とは、

既存の顧客や市場に対して、新しい商品を提供する戦略

です。

既存顧客のことを理解している企業にとっては、有力な成長方法です。

例えば、

顧客から、

「もっと小型の商品が欲しい」

「自動化したい」

「メンテナンスを簡単にしたい」

といった声があれば、それを新商品開発につなげることができます。

重要なのは、

「何を作れるか」

から考えるのではなく、

「既存顧客には、まだどんな未解決課題があるのか」

から考えることです。

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④ 多角化戦略

多角化戦略とは、

新しい商品を、新しい市場へ展開する戦略

です。

4つの戦略の中では、最もリスクが高い戦略です。

なぜなら、

商品についても、

市場についても、

企業に十分な経験がない可能性があるからです。

一方で、成功すれば新しい収益の柱を作ることができます。

既存事業だけでは将来の成長が難しい場合には、多角化が重要な選択肢になります。

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4つの戦略はリスクが違う

アンゾフの成長マトリクスで重要なのは、

4つの戦略ではリスクの大きさが異なる

という点です。

一般的には、

市場浸透
新市場開拓・新商品開発
多角化

の順に、不確実性が高くなります。

そのため、

「成長したいから、とにかく新規事業を始めよう」

と考える必要はありません。

まずは、

既存市場×既存商品で、まだ成長余地がないか

を確認することが重要です。

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BtoB企業で考えてみる

例えば、産業用ポンプメーカーが成長戦略を考えるとします。

市場浸透

既存の水処理市場でシェアを高める。

競合製品からの置き換えを進める。

既存顧客への追加提案を行う。

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新市場開拓

既存ポンプを、

- 医薬品
- 半導体
- 食品
- 電池

など、新しい業界へ展開する。

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新商品開発

既存顧客に対して、

- 高圧対応
- 高耐食対応
- IoT対応
- 省エネ型
- メンテナンス性向上

など、新しい価値を持つ製品を開発する。

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多角化

ポンプだけではなく、

- センサー
- 遠隔監視
- データ分析
- 保守サービス
- プロセス全体のソリューション

など、新しい事業領域へ進出する。

このように整理すると、

「次に何をすべきか」

という議論が具体的になります。

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商品企画でアンゾフを使う方法

アンゾフの成長マトリクスは、経営戦略だけでなく商品企画にも使えます。

例えば、売上を伸ばすアイデアを考える会議で、

いきなり、

「何か新商品を考えよう」

と始めると、議論が新商品開発に偏りがちです。

そこで4象限を使います。

「既存商品をもっと売る方法は?」

「別の市場に売れないか?」

「既存顧客に別の商品を提供できないか?」

「まったく新しい事業機会はないか?」

この4方向から考えるだけで、アイデアの幅が大きく広がります。

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アンゾフとSWOT分析を組み合わせる

アンゾフの成長マトリクスは、他のフレームワークと組み合わせるとさらに有効です。

例えばSWOT分析で、

- 強み
- 弱み
- 機会
- 脅威

を整理します。

そのうえで、

「この強みを使って新市場へ進出できないか?」

「この市場機会に対して新商品を開発できないか?」

と考えます。

SWOTで戦略材料を見つけ、アンゾフで成長方向を整理する。

この使い方は、マーケティング戦略立案でも非常に実践的です。

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よくある失敗

いきなり新商品開発を始める

売上が伸びないと、

「新商品が必要だ」

と考えがちです。

しかし、既存商品でも販売方法やターゲットを変えれば成長できる可能性があります。

4つの選択肢を比較してから判断しましょう。

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市場を広く定義しすぎる

「製造業市場」のように市場を大きく捉えすぎると、新市場なのか既存市場なのか判断できません。

業界、用途、地域、顧客規模などで市場を具体的に定義することが重要です。

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4象限を埋めて終わる

フレームワークは表を作ることが目的ではありません。

各戦略について、

- 市場規模
- 成長性
- 競争環境
- 自社の強み
- 必要投資
- 収益性
- リスク

まで評価し、優先順位を決める必要があります。

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まとめ

アンゾフの成長マトリクスとは、

「市場」と「商品」を既存・新規に分け、企業の成長戦略を4つの方向から考えるフレームワーク

です。

4つの成長戦略は、

- 市場浸透戦略
- 新市場開拓戦略
- 新商品開発戦略
- 多角化戦略

です。

売上を伸ばそうとすると、

つい「新商品を作ろう」と考えてしまいます。

しかし、成長の方法は新商品開発だけではありません。

「今の商品をもっと売れないか」「別の顧客に売れないか」「既存顧客に別の価値を提供できないか」

と視点を広げることで、新しい成長機会が見えてきます。

アンゾフの成長マトリクスは、

「会社は次にどこで成長するのか?」

を考えるためのシンプルで強力なフレームワークなのです。

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要約

アンゾフの成長マトリクスとは、「市場」と「商品」を既存・新規に分け、「市場浸透」「新市場開拓」「新商品開発」「多角化」の4つの成長戦略を整理するフレームワークです。企業は新商品開発だけでなく、既存市場の深掘りや新市場への展開など複数の成長方法を比較することで、自社に適した成長戦略を選択できます。

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