見学をしていると、ふとした瞬間に「よかったら、やってみますか?」なんて声をかけられること、ありますよね。
たとえば、素敵なカフェで手回しのコーヒーミルを眺めていたら、店員さんに「挽いてみますか?」と言われたり。
あるいは、旅先の工房で職人さんの手仕事に見惚れていたら、「ちょっと触ってみる?」と道具を差し出されたり。
こういうお誘いって、たいてい心の準備ができていないときに、ひょいっと突然やってくるものです。
そんなとき、僕たちの反応ってすごく重要だと思うんです。
でも、ついつい恥ずかしくなってしまって、反射的に断ろうとしちゃうこと、少なくありませんよね。
「いえ、僕はいいですよ、見ているだけで十分ですから」
「難しそうだし、不器用なのでやめておきます」
一度も経験したことがないから、うまくできないんじゃないか。失敗して空気を壊しちゃうんじゃないか。
特に控えめで優しい人ほど、そんなふうに自分を抑えて、とっさに首を横に振ってしまうのかもしれません。
でもね、僕は思うんです。その「せっかくの声がけ」を断ってしまうのって、本当にもったいないことだなって。
本来なら、こちらから「ぜひ、やらせてください!」ってお願いしなきゃいけないような貴重なことなのに、向こうから先に声をかけてくれた。
これって、実はものすごくありがたいことなんですよね。
せっかく扉を開けてもらったんですから、それはもう、新しい世界を体験できる特等席へのチャンスなんです。
「体験できるか、できないか」の差は、僕たちが想像している以上に、とっても大きな違いがあります。
だから、目の前に差し出されたその貴重な機会を、どうか逃さないでほしいんです。
もし「やってみますか?」と声をかけられたら、「わあ、チャンスが巡ってきた!」と心の中でガッツポーズをして、思い切って首を縦に振ってみませんか。
ただ「見る」のと、実際に自分の手で「体験する」のとでは、それこそ天と地の差があるからです。
眺めているだけでも具体的にはわかりますが、自分でやってみると、もっと、もっと深いところまでわかるようになります。
実際に自分の体を通してみることで、ただ見学しているだけでは決して気づけなかった「手触り」や「感覚」が見えてくるはずです。
「ああ、ここはこんなに力がいるんだ」とか「意外と繊細な動きが必要なんだな」とか。
そうやって身をもって理解することで、僕たちの世界はどんどん、鮮やかに広がっていきます。
そして、勇気を出して体験したことって、不思議と一生覚えているものですよね。
五感をフルに使って感じたことは、どんな小さなことであっても、心の奥深くにしっかりと刻まれます。
その経験が、巡り巡って自分の将来に何か素敵な影響を与えてくれる可能性だって、決してゼロではありません。
「やってみますか?」と声をかけられたとき、はにかみながらも「はい!」とすぐ快諾できる人。
そんな人が、人生のあちこちに転がっている「幸せの種」を、しっかり掴んでいけるんだと僕は信じています。
次は、あなたの番かもしれません。
そのときはぜひ、怖がらずにその一歩を踏み出してみてくださいね。