謝罪

記事
コラム
メダルのチャンスを
奪ってしまったこと
応援してくれたファンや
携わってきてくれた周囲を
失望させてしまい
誠に申し訳ありませんでした
謝っても
メダルは返ってくることはなく
責任が取れるとも
思っておりませんが
今後の私の競技に関しては
考える必要があります
高梨沙羅

高梨選手がSNSで発信した

ことの発端は 2/7

スキージャンプ混合団体

日本は金メダリストの小林陵侑が
チームを引っ張る

一番滑走は、高梨沙羅

ノーマルヒルではメダルに届かず
悔し涙を呑んでいる。

この4年間で
いろいろな方たちに
支えて頂いたおかげで
ジャンプすることができたが
結果を出せずに
申し訳ない気持ちでいっぱい。
恩返しできなかった自分が
ただただ悔しい

とコメントしていた

それでも

1人でも多くの子どもたちが
ジャンプ競技を始める
きっかけになれば
ジャンプは個人競技だけど
仲間がいると違う

と悲しみを乗り越え
気丈に団体戦に挑んでいた

彼女は
スタートバーに腰掛ける
風が止まった一瞬
アプローチを一気に滑り降りた
期待を超えるビッグジャンプ

誰もが興奮を抑えられず
後続の選手に期待を寄せる

しかし
悲劇は突然訪れる

スーツ違反の規定で失格が
言い渡された高梨

ゴールエリアの裏で
突然泣き崩れる

スタッフが驚き駆け寄るが
誰にも何もすることができない

激しい何かが彼女を突き動かす

早くみんなに謝らないと

みんなの待つ
スタンバイエリアに向かう

報道プレスの前でも
みんなの前でも
人目をはばからず
泣きながら
「申し訳ありません」
を繰り返していた

高梨のポイントを失った日本チーム

それでも
かろうじて8位をキープし
決勝に進んだ

泣き疲れ
憔悴しきった高梨

気丈にも
自分の役割を全うしたいと
コーチに訴えていた

2本目を飛ばして欲しい

コールされて
スタートバーに向かう姿が
映し出される

カメラを通しても
涙の跡がよくわかる

それでも口を真一文字に結び
集中する姿を見せる

大きく深呼吸をして
静かに目を見開いた

間を入れず
アプローチを滑リ出す

追い風に煽られながらも
K点越えの98.5m

十分すぎる結果

結果を確認すると
もう涙は止まらない

みんなが駆けより抱擁する

彼女のせいではない
彼女は悪くない
彼女のせいではない・・

彼女のうわさはよく聞いていた
ジュニアの頃から天才少女と
騒がれていた

結果ばかりが注目されるが
決して天才というわけではなかった

自分に素直で監督に止められても
一人練習をやめようとしない

ただ愚直に自分の技術に向き合う
いわゆる努力の天才

そんな彼女だからこそ

あまりにストイックすぎる
自分を責めすぎる

昔と変わらない

ルールはルール
当たり前のこと

今回は不運であったとしか言いようがない

確かにルール違反はあったかもしれない

しかし
抽出の仕方、判断基準が明らかに不透明

国際大会としては
非常に残念な運営だった
と言わざるを得ない

過去大会運営に携わった
私が見てもズボラすぎる運営

あまりにも
運営スタッフの技術経験値が低すぎた

なぜ彼らレベルの検査員が
国際大会に選ばれてきたのか
理解に苦しむ

今後この運営方式は
間違いなく問題になるだろう

ただそこは
見識者の方の今後に
期待するしかない

ただ思う

どうか
世界で戦い抜いてきた大事な選手が
再び涙を流し、失望し、
競技への情熱を失うことが
無いようにしてもらいたい

自分の経験に誇りを持ち
次の未来へ進むことができるような
配慮、サポートをして欲しい

ひとり切に願う

 written by Kaz OKayasu

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