テクノロジー「氷の中のニュートリノ」

テクノロジー「氷の中のニュートリノ」

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光の本来の速度が出せる
真空中を進む光よりは
速い速度は出せないが
水などの物質の中を進む光は
本来の光速より速度が遅くなり
その光の速度なら粒子でも
光速以上の速度を出せます
そしてその時に出てくるのが
「チェレンコフ放射」という
現象です
これが原子炉などで見られる
青白い光の原因です



①光の速さはどのくらい?

光の速度は秒速約30万kmで
正確には秒速299,792,458mと
決められてます
これを物理学では「c」という記号で
表します
例えば地球を赤道に沿って一周すると
約4万kmなので光なら1秒間に地球を
約7.5周できます



②でも光はどこでも同じ速さではない

光は秒速30万kmですが
これは真空の中での速度です
真空中とは宇宙空間の様な
殆ど何もない場所です
でも光が「水」「ガラス」「空気」
等の中を通ると光の進む速度は
遅くなります
例えば
水中だと約25%遅くなり
大気中だと約0.03%遅くなります

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③ここで光速より速い粒子が登場する

例えば水の中だと
光その物の進む速度が
真空中より遅くなってますが
そこで物凄く速い電子などの粒子を
水の中に飛ばします
すると水の中を進む光よりも
電子の方が速いという状態を
作る事ができます
ここが非常に重要で
真空中の光速を超えた訳じゃなく
水の中で遅くなった光より
電子の方が速くなったという事です
つまり宇宙空間の光速30万km秒を
超えた訳ではありません



④なぜ水の中で光が遅くなるの?

光は「電磁波」という物で
簡単に言うと電気の力と磁気の力が
連鎖しながら進んでく波です
真空では邪魔する物が殆どないので
光は非常に速く進めます
ところが水の中には水分子があり
光が水の中を進むと水分子などと
相互作用するため
光の進み方が遅くなります

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⑤ では速い電子が水の中を通ったら?

電子の様な電気を帯びた粒子の
荷電粒子が水の中を高速で進むと
水分子を一時的に引っ張って
バラバラになってる水分子の向きを
揃える作用を起こします
例えるなら
「人混みの中を有名人が歩く」
そんななイメージです
有名人が歩いてくると「おっ!」と
周囲の人が一斉に振り向く様な事です
電子が通過すると
水分子の状態も変化します
電子が通り過ぎると
水分子は元の状態に戻ろうとします
その時に光の粒子である光子を
放出します



⑥更に電子が速いと光の衝撃波ができる

普通なら電子が水の中を通っても
目立った光の波は見えません
ところが電子の速度が
水中を進む光の速度より速くなると
状況が変わります
⑦光でも似た事が起こる
荷電粒子が物質の中で
速度を落とした光速を超えると
チェレンコフ放射が発生します
そしてこの時に出る光が
「チェレンコフ光」と言う
青白く光って見える光です
つまり「光より速く進んだ」
という事の本当の意味とは
真空中での光速は約30万km/sですが
水の中ではその光の速度が遅くなり
約22万km/sまで速度が落ちてしまい
そこへ電子を入れると
電子は約25万km/sなので
電子の方が光よりも速く移動する
状態が作れるという事です
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⑦光でも似た事が起こる


荷電粒子が物質の中で
速度を落とした光速を超えると
チェレンコフ放射が発生します

そしてこの時に出る光が
「チェレンコフ光」と言う
青白く光って見える光です

つまり「光より速く進んだ」
という事の本当の意味とは
真空中での光速は約30万km/sですが
水の中ではその光の速度が遅くなり
約22万km/sまで速度が落ちてしまい
そこへ電子を入れると
電子は約25万km/sなので
電子の方が光よりも速く移動する
状態が作れるという事です


⑧なぜ青く光るの?

チェレンコフ放射で発生する光は
青白く見えます
原子炉の水が青く光ってる映像を
見た事がある人もいると思います
あれがチェレンコフ光で
これは単なる「水が青い」という
話ではありません
高速で飛ぶ荷電粒子が水中で
光速を超える事により発生する
特殊な光なのです

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⑨原子炉で何故チェレンコフ光が出るの?

原子炉ではウラン等の核分裂で
「大量の熱」「放射線」
「高速で飛ぶ粒子」等が発生します
その高速の荷電粒子が水の中を通ると
チェレンコフ放射が発生します
その結果水が青白く光って見える
という訳です



⑩そして「ニュートリノ」の観測にも使われる

2026年度のノーベル物理学賞が
授与される事になった
フランシス・ハルツェン氏は
アイスキューブニュートリノ観測所を
考案した人物です
これは南極の地下深くにある
巨大な氷を利用して
宇宙から飛んでくるニュートリノを
観測する装置です
なぜ「氷」でニュートリノを
見つけられるのかと言うと
ニュートリノは非常に特殊な粒子で
普通の物質を殆ど何事もなく
通り抜けてしまい直接見るのが
非常に難しいのですが
ごくまれにニュートリノが
氷の中の原子に衝突すると
その衝撃で荷電粒子が発生する事が
あるからです
荷電粒子が氷の中を進むと
チェレンコフ光が発生します
アイスキューブは
この非常に小さな光を検出する事で
「今ニュートリノが通ったのでは?」
と判断します
つまりニュートリノその物を
見るのではなくて
ニュートリノが残した光の痕跡を見て
ニュートリノが存在するという事を
証明しようとする試みなのです

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