15 悪魔

大アルカナの15番、悪魔のカードです。

対応する星座は山羊座になります。

一番目立つのは真ん中にいる悪魔です。

この悪魔はバフォメットとも言われています。一般に半人半獣の場合は、人の理性と獣の野性的な勘、無意識が融合されていると言います。この場合は、下半身の方が獣で、人間的理性より獣的欲求が勝っている事を意味しています。

頭のペンタクルは逆さまになっており、5法王の教えへの対抗を意味します。逆五芒星と言われるこのマークは悪魔崇拝とも言われています。

頭から生えている角は下に向かっており、精神性、理性の下降を意味します。逆さに持っているトーチも近い意味合いです。

背景は黒一色に塗りつぶされており、先の見えない状況、閉ざされた闇を意味します。

鎖に繋がれた男女は蹄や角が生えかかっており、悪魔になりかかっています。これは強制的に繋がれているのではなく、自ら悪魔につき従っている事を意味します。彼らは自分の欲望、執着に自分ではまっているのです。

勘違いしてほしくないのは、山羊座は悪魔ではないという事です。山羊座の性質そのものは現実的、計画的で管理や経営に向いています。極めて現実的な星座とも言えます。

悪魔のカードは精神性が堕落し、即物的欲求や執着、支配に取りつかれた様子です。そういった負の面が山羊座的性質に近いという事です。

ポジティブな意味としては、抗えないほどの魅力、悪魔的誘惑とも言えますが、基本的にあまり良い意味合いを持っているカードではありません。

個人的な見解としては、逆位置の場合は執着や欲望から徐々に抜け出すと考えます。

実際、現実的な問題、考えはとても大事な要素であるのは確かです。しかし、それは確実な意思のもとに示されるもの。

自分の手綱を握るのは自分自身です。自分の手綱の先が悪魔に繋がっていないか、十分に注意しましょう。