注文住宅の家づくりが進んでくると、間取りの次に出てくるのが「電気図面」。
照明、スイッチ、コンセント、LAN、テレビ端子、人感センサーなど、
たくさんの記号が並んでいて、
「何を見ればいいのかわからない」
という方も多いのではないでしょうか。
家づくりでは、間取りやキッチン、床材、クロスなどに目が向きやすい一方で、電気計画は後半にまとめて決めることも多く、
十分に考えきれないまま進んでしまうことがあります。
でも実際に住み始めてから毎日のように使うのが、
照明・スイッチ・コンセント。
この3つです。
今回は、注文住宅の電気図面を初めてもらった方に向けて、
まずどこを見ればいいのか。
どんなところで後悔しやすいのか。
打ち合わせ前に何を確認しておけばいいのか。
を、できるだけわかりやすくまとめます。
まず、電気図面は「記号」だけ見ない
電気図面を見ると、つい記号を追ってしまいます。
コンセントのマーク。
照明のマーク。
スイッチのマーク。
画像
でも、本当に大切なのは、
その位置で実際に暮らしたとき、使いやすいかどうか。
です。
図面だけを見て、
「コンセントが多いから大丈夫」
「照明がたくさんあるから明るい」
と判断するのではなく、
家具や家電、生活動線と重ねて見ることが大切です。
1.最初に家具配置を書き込む
まず確認したいのが家具配置です。
・ソファ
・テレビ
・ダイニングテーブル
・ベッド
・デスク
・収納家具
これらを図面上に配置してから、照明やコンセントを見ると、かなり分かりやすくなります。
たとえば、
ソファを置いたらコンセントが隠れる。
ベッドの頭元にコンセントがない。
ダイニングテーブルとペンダントライトの位置がずれている。
こうしたことは、家具を書き込まないと気づきにくいです。
電気図面は、家具図とセットで見る。
まずここを意識してみてください。
2.照明は「何灯あるか」より「どこを照らすか」
照明計画を見るとき、
「この部屋はダウンライト4灯だから大丈夫」
と考えがちです。
でも、照明で大切なのは灯数だけではありません。
・何を照らしているか
・壁に光が当たっているか
・家具に光が届いているか
・座ったとき眩しくないか
・寝転んだとき光源が目に入らないか
こうしたことまで確認します。
特にリビングでは、部屋全体を均等に明るくするだけではなく、
壁やカーテン、家具などに光を当てると、空間に奥行きが出ます。
照明器具を見るのではなく、光がどこに落ちるかを見る。
これがポイントです💡
3.スイッチは生活動線に合っているか
スイッチは、意外と後悔が出やすい場所です。
よくあるのが、
「入るときは押せるけど、出るときは押せない」
という配置。
たとえばLDK。
玄関から入ってすぐ照明をつけられても、キッチン側から出るときに消せなければ不便です。
図面を見るときは、
玄関から入る
↓
LDKへ行く
↓
洗面へ行く
↓
2階へ上がる
↓
寝室へ行く
というように、実際の動線を指でたどってみてください。
そのたびに、
「ここでつけたい」
「ここで消したい」
という場所にスイッチがあるかを確認します。
4.コンセントは数より「使う場所」
新築のコンセントについて、
「多めにつけておけば安心」
という話をよく聞きます。
もちろん、少なすぎるよりは余裕があった方が安心です。
ただし、本当に大切なのは数より場所。
たとえば、
・ソファ周り
・ダイニング
・ベッド脇
・キッチン家電
・洗面台
・掃除機収納
・ロボット掃除機
・テレビ周辺
・デスク周り
など。
どこで何を使うかを先に考えると、必要な場所が見えてきます。
5.キッチンは家電を全部書き出す
キッチンは、家の中でも特にコンセント計画が大切です。
電子レンジ。
炊飯器。
トースター。
ケトル。
コーヒーメーカー。
ミキサー。
ホットプレート。
生ゴミ乾燥機。
ホームベーカリー。
意外と多いですよね。
さらに、同時に使う可能性もあります。
なので、
コンセントの口数だけでなく、回路の分け方まで確認する
のがおすすめです。
特に高出力の家電が集中する場所では、工務店やハウスメーカーに、
「この家電を同時に使っても問題ないですか?」
と聞いてみると安心です☝️
6.ダイニング照明はテーブルサイズとセットで考える
ダウンライトやペンダントライトを採用する予定なら、ここは重要です。
テーブル位置が決まる前に、照明位置だけ先に決めると、
完成後に、
「テーブルの中心からずれている…」
ということがあります。
確認したいのは、
・テーブルの長さ
・幅
・向き
・キッチンに付けるか離すか
・将来サイズ変更する可能性
です。
まだ決めきれない場合は、ダクトレールなど、あとから位置調整しやすい方法もあります。
7.人感センサーは便利だけど、どこでも正解ではない
玄関や廊下、トイレなどでは便利な人感センサー。
ただし、
ファミリークローゼットやパントリーなど、
少し長く滞在する場所では、動きが少ないと消えてしまうことがあります。
なので、
「人感センサーにできるか」
ではなく、
その場所でどう過ごすか
から考えるのがおすすめです。
8.Wi-Fi・LANまで電気図面で確認する
家づくりでは、Wi-Fiのことも電気計画と一緒に考えておきたいです。
ONU。
ルーター。
ハブ。
テレビ。
ゲーム機。
PC。
これらをどこに置くかによって、必要なコンセントやLAN配線が変わります。
家の端や収納の奥にルーターを置くと、間取りや建材によっては電波が弱くなることもあります。
将来メッシュWi-Fiを使う可能性があるなら、有線LANや空配管まで検討しておくと安心です。
9.エアコンは室内機だけで決めない
エアコンで見落としやすいのが、
配管と室外機。
室内機の位置だけ決めてしまうと、
外壁に配管が目立ったり、
室外機が通路を邪魔したり、
隣の家にご迷惑をおかけすることがあります。
図面を見るときは、
室内機
↓
配管
↓
室外機
までセットで確認するのがおすすめです。
10.分電盤や将来の設備も確認する
今すぐ必要ではなくても、
将来、
EV充電。
ガス乾燥機。
エアコン追加。
太陽光。
防犯カメラ。
こうした設備を追加する可能性があります。
そのため、
分電盤の回路数や空きスペース、
将来用の空配管なども確認しておくと安心です。
電気図面で一番大切なのは「暮らしを想像すること」
ここまでいろいろ書きましたが、
電気図面を見るときに一番大切なのは、
「この家で朝起きてから寝るまで、どう過ごすか」
を想像することです。
朝。
キッチンに立つ。
洗面を使う。
子どもが学校へ行く。
夕方に帰ってくる。
夜、リビングで過ごす。
寝室へ行く。
その動きを図面の上で追っていくと、
「ここにコンセントが欲しい」
「ここでスイッチを押したい」
「ここはもう少し暗くてもいい」
ということが見えてきます。
電気図面をもらったけれど、自分では判断できない方へ
電気図面は、
「正しいか間違っているか」
だけで判断できるものではありません。
一般的には問題のない図面でも、
家族の暮らし方によっては使いにくいことがあります。
私は現在、
照明・スイッチ・コンセントを中心とした電気図面のセカンドオピニオン
を行っています。
ハウスメーカーや工務店の提案を否定するのではなく、
今ある計画に、
第三者の視点をひとつ加える。
そんなサービスです。
家具や家電、生活動線、照明の好みなどを確認しながら、
「この家族ならどう使うか」
という視点で図面を見ています。
▶︎ 電気図面セカンドオピニオンはこちら
また、
「まずは自分で確認してみたい」
という方向けに、
照明コンセント計画のセルフチェックシート
も用意しています。
まとめ
注文住宅の電気図面は、
照明。
スイッチ。
コンセント。
Wi-Fi。
エアコン。
将来設備。
いろいろな要素が重なっています。
でも、すべてを完璧に理解する必要はありません。
まずは、
家具配置を入れて、生活動線をたどって、
実際に暮らしている自分を想像する。
そこから始めてみてください。
家が完成してから、
「ここ、ちゃんと考えておいてよかった」
と思える場所が増えるように。
電気打ち合わせ前の参考になれば嬉しいです。