『先に投稿しました「創業寺子屋」(ブログ→創業寺子屋→🔍)と合わせて、
ご覧ください。』
創業寺子屋第9回「創業計画書⑦」で
『11 収支計画(創業の手引き19ページ)』について、説明させていただきました。
また、手引きの20ページには『12 返済計画』についての説明があります。
開業資金も含めて、借金の本質は、「利益の前倒し」です。
企業は、借金をしたら返済しなければなりません。
20ページにも書いてあるように、返済原資は、
基本的には「利益+減価償却費」です。
そして、
収支見込 = 返済財源 - 借入金返済元金 - 家計費(個人企業の場合)
なのですが、
これは、年間ベースの『長期』のお話であり、
毎月の返済財源は、基本「お金(キャッシュ)」しかないことに、
注意が必要です。
余談ですが、多くの小規模企業は、「利益+減価償却費」の範囲内で、
借入金の返済ができていません。
はるかに返済額のほうが多く、
借入返済のために借金を繰り返しているのが、現実です。
ですから、多くの小規模企業は、資金繰りに苦労しています。
利益が出ていれば、お金が残っていると勘違いしている経営者の方も
少なからずいらっしゃいます。
これまでも、創業寺子屋の中で何度も書かせていただきましたが、
「お金」と「利益」は違います。
『キャッシュフロー』という視点で見ると、
「利益」以上に、「売掛金や棚卸資産等」が増えると、「お金」は減ります。
「設備投資等」にお金を使えば、「お金」は、減ります。
よって、利益が出ていても、「お金」が足らない。
『勘定あって銭足らず』ということが起こりうるのです。
そのような状況を防ぐために、ぜひ作成いただきたいのが、
『資金繰り表』です。
手引きにも書かれているように、「資金繰り」とは、
現金の出入り(収支)をチェックし、事業資金が不足しないよう調整することです。
資金繰りが苦しくなる主な原因は、
① 欠損(そもそも赤字)
② 回収(売掛)期間よりも、支払い(買掛)期間のほうが短い
→ 支払い先行
③ 借入金の返済等、損益計算上「費用」として計上されない
現金支出が多い
④ (回転期間の長い)在庫の増加
→ 在庫は、使えないお金を寝かしているのと同じ
つまり、「入ってくるお金」よりも、「出ていくお金」のほうが多ければ、
『お金は減る』という、しごく当たり前のことなのです。
そして、この資金ショートをできるだけ早く察知して、手を打てるだけの
時間的余裕を作ろうというのが「資金繰り表」作成の目的です。
「月末の決済資金が足りない」と20日過ぎに金融機関に借りに行っても、
なかなか厳しいと思います。
実績のない、創業直後であれば、なおさらです。
「資金繰り表」といっても、用途等によって、
千差万別のフォーマットがあります。
(公庫のHPにも「フォーマット(通常版と簡易版の2種類)」と「記入例」が
掲載されています。 創業資金ではありませんが、すでに開業された方から
の事業資金の申込時には、作成提出をお願いするケースもあるようです。)
今回、極力シンプルな様式(Excel)にまとめ、
説明を付けたものを作成して、添付しましたので、参考にしてください。
資金繰り表には、2つの作成目的があります。
(一表になっている:ケースと、別々に作成するケースあり。)
① 計画(予測)資金繰り表
→ 経営計画(創業計画)作成のためのシミュレーションに活用
② 実績資金繰り表
→ 繰り計画と実績の乖離を確認し、事業計画・資金計画の修正に活用
創業計画作成時には、「計画資金繰り表」を作成し、
作成した『創業後の見通し』と、用意した『余裕資金』で、
資金繰りが回るかどうか、シュミレーションしてみてください。
また、売上が計画を上回ったとき、あるいは下回ったとき。
回収が「現金」の時と、売掛金が発生し、入金が翌月以降になるとき、
追加の設備投資や、急な経費の増加が発生するケース、
住宅ローンのボーナス増加返済月や、お子さんの入学金等、
個人的な家計費増加の発生を織り込んでみる等々。
も、数字を実際に入れてみてください。
手引きに書いてあるとおり、
「運転資金(手持ちの余裕資金)にゆとりを持つことが大切です。」
ということが、実感できるはずです。
こういう作業を通して『創業後の見通し』のブラッシュアップを繰り返すこと
によって、創業計画はより実現可能性の高いものになって行くことでしょう。
ぜひ、実施していただきたいと思います。
以上、富太郎でした。
(1) 資金繰り表フォーマット例
(2) 作成方法の簡単な説明