早寝早起きと朝ごはんが必要な理由~3つのホルモンと自律神経の関係~

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コラム
やりたいことがありすぎて睡眠時間がもったいない。 
できれば、こどもが寝ている間にやりたいことをやりたい。
そう思い、ついつい夜中に起きたり、夜更かししたり。
そして仕事中、ついウトウトしてしまったり、身体を壊したり。
最近はそんなことの繰り返し。

「これではいけない!」と年始の目標に「今年は睡眠8時間とる」とかかげたものの、あまり納得感もなく実行していたのだけれど、とある記事を読んで、夜に睡眠をとる重要性が確信に変えることができたので是非ご紹介したいと思う。

<早起きして浴びる朝の光が、体内時計のズレをリセット>
早寝早起きというのは要するに、暗くなること眠り、明るくなる時間に起きるということ。夜更かししても、睡眠時間さえ足りていれば問題ないというのは大きな間違い。なぜなら、人間が体内にもっている見えない時計(生体時計、サーカディアン・リズム)を調節するのに、朝の光が関係しているから。

地球は24時間の周期で昼と夜が繰り返されるが、人間の生体時計の周期は24時間より少し長い。放っておくとこのズレがどんどん積み重なって、昼間なのに眠い、体がだるいなど、まるで時差ぼけのような状態になってしまう。
ところが人間の体は、明るい朝の光をあびることでそのずれをリセットするようにできている。そして、夜、暗い時間があることで自然に眠りのスイッチが入るようになっている。

このしくみには、ホルモンと自律神経が密接に関係している。
ホルモンとは体内で分泌される物質で、血液をとおして循環することで体にいろいろな作用をする。

睡眠と体の周期に関係するホルモンは大まかにいって3つ。

その1つがメラトニン。細胞の傷を修復するホルモンで、眠りを促す物質でもある。
これは明るい日中にはほとんど分泌されず、朝起きて太陽の光を浴びてから、14~16時間くらいしたころに出始める。朝6時に起きたとしたら、夜8時くらい、暗くなったころに分泌が始まって、深夜にピークになる。そこで細胞が修復されて、疲れがとれるしくみになっている。ただし、メラトニンの分泌量は光の量とも関係している。夜遅くまで電灯の光の下で生活していると、体がまだ昼間だと勘違いして、分泌が減りはたらきが不十分になってしまう。

2つ目は成長ホルモン。タンパク質の合成や骨の成長を促すもので、これも深夜、0時を過ぎる頃にたくさん出てくる。でも、その2時間くらい前から眠っていることが前提。つまり、朝ちゃんと起きて、予定通りにメラトニンが出て、眠くなってきた夜9時ごろにちゃんと寝ることで、しっかりと成長ホルモンがでるわけだ。睡眠時間さえ確保できていればどんな時間帯に寝てもいいというのは間違いだというのは、人間の体がこのようにプログラムされているから。
3つ目はセロトニン。このホルモンは昼間に体をしっかりと動かすことで出てくる。これは素晴らしいホルモンで情緒を安定させる役割をしている。セロトニンがあることで、ストレスに耐えやすくなり、何か変わったことやつらいことがあったりしても、自分の気持ちをコントロールできるとのこと。逆にいえば、昼間、光を浴びてしっかり体を動かしていないと、心の安定性、安心感を保ちにくくなる。もし、昼間起きていても、体を動かさないでいれば、セロトニンが十分でないので、ちょっとしたことでイライラしたり、切れやすくなったりするんですって。

<地球の昼と夜とに合わせ体を休めるしくみ>
では、神経は体の周期とどうかかわっているのか。
神経には、交感神経・副交感神経といって、呼吸や消化、体温調節など人間の意志とは無関係にはたらく神経(自律神経)があり、この2つが体の周期をつくっている。

交感神経というのは、体が活動しているときにはたらく神経。筋肉や脳に血流を促して、心拍数を上げる、車でいえばアクセルのような役割をする。
副交感神経は癒しの神経。体を休めて、栄養分を蓄えるためにはたらく。心拍を穏やかにし、体温を少し下げて、体をクールダウンさせる、ブレーキのようなもの。いい眠りのときにはこの副交感神経がはたらいている。

もし、夜間に交感神経がはたらいていたら、体が活発に動くので眠くならない。その分昼間は眠くて活気が出ず、食欲も出なくなってしまう。つまり、昼と夜とで、この2つの神経が交互にバランスよくはたらいていなくてはならないのだそう。

このバランスがよいと、朝起きるちょっと前に、コルチコステロイドというホルモンが分泌される。すると、車のアイドリングのように心拍が上がり、体温が高くなって自然に目が覚める。そんなときに何も食べないでいたら、当然ガス欠になってしまう。そこで朝ごはんが必要になるわけだ。

人間が生まれながらにもっているサーカディアン・リズムを、地球の時間に合わせるために、ホルモンや神経が網の目のようにからまりあってささえてくれているのだ。

早寝早起き、そして朝ごはんがしっかり正しい時間にとれていないと、体調がおかしくなるということがよくわかる。不規則な生活は、身体的な不調ばかりではなく、精神面の不安定にもつながる。

長い目で見て、充実した人生を送るために、早寝早起き朝ごはん、是非実践していきたいと思う。

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