声をかけすぎてもいけない かけなさすぎてもいけない

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コラム

昨日の土曜日の朝、私が撮りだめたビデオを一人で楽しんでいると、6時頃になり長男と次男がむくむくと起きてきた。彼らはポケモンの録画を観たくて起きてきたのだが、私も自分の録画のビデオを観たい。そこで、動物好きのお兄ちゃんに、聞いてみた。「料理の番組と犬の番組どっちがいい?」そしたら迷わず、「犬!」と回答が。しっしっし。しめしめ。 

子どもたちと一緒に観たのは、NHKプロフェッショナル仕事の流儀/災害救助犬訓練士・開田宏さんの回。私一人だったら、もしかしたら見落としていた回かもしれない。

開田宏さんは、この道33年、数々の名犬を育ててきたパイオニア。東日本大震災や熊本地震など250以上の現場に出動し多くの行方不明者を発見してこられたそうだ。

名犬も育てるし、名犬を操る「ハンドラー」という人も育てる。
独自の訓練施設も作り、常に試行錯誤を繰り返しておられる姿は真のプロフェッショナルだった。

そんな開田さんの回で、私が心に残った言葉やシーンが3つある。

①声をかけすぎてもいけない。かけなさすぎてもいけない。
②訓練の後は必ず犬たちと遊ぶ
③行けない状況でない限り、要請されたら行く

それぞれに少し説明を加える。

①声をかけすぎてもいけない。かけなさすぎてもいけない。

訓練中はもちろん現場でも、この声かけが一番大事だそう。ハンドラーの育成の際も、声のかけ方、タイミングをみっちり指導されておられた。犬のモチベーションをいかに下げずに高い集中力で捜索を継続できるかが人命救助の鍵となる。これは、私の仕事のキャリアコンサルタントの仕事にも通ずるところがある。
キャリアコンサルティングの際に重要なマイクロ技法の中で、一番重要といわれているかかわり技法。文化的に適合した視線の位置、言語追跡、身体言語、声の質。キャリアコンサルタントは、このすべてに注意を払い、クライエントと関わっていく。犬の様子をよく観察しながら犬に声をかけるところが、それに似ていると思った。

②訓練の後は必ず犬たちと遊ぶ

開田さんは訓練の後、必ず犬たちと遊ぶそうだ。この姿をみて、日常の中の遊びの重要性を感じた。これは子育てもきっと同じ。日ごろ、どれだけ一緒に遊んでいるか。それがここぞという時に、力を発揮してくれる源となる。家事や時間に追われ、ついつい子どもたちと遊ぶことを後回しにしている私だが、遊ぶときは思いっきり一緒に遊ぼうと思った。

③行けない状況でない限り、要請されたら行く

2020年7月、未曽有の豪雨が九州を遅い、熊本県人吉球磨地方にある開田さんの訓練所も流された。しかし、そんな状況でも要請があればすぐに捜索に向かう。いけない状況でない限り行く。たとえ自分が被災していても。この姿にとても心打たれた。日頃、小さいことで面倒だ、疲れただのぐちぐち言っている私がとても恥ずかしくなった。捜索していた場所とは違う場所で人が見つかり、役立たずと言われて悔しい思いをされたこともあるそうだ。それでもなお、こうやって訓練を続けていらっしゃるのは、それだけの思いがあるということ。自分が大変な状況でも、要請されたら迷わず仕事に行ける。そんな人に私もなりたい。

NHKプロフェッショナル仕事の流儀、これからもはまりそうです。

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