「目が合わない」「一緒に見ない」が心配なとき

「目が合わない」「一緒に見ない」が心配なとき

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コラム

―共同注視と視覚認知から見る、幼児期の発達―

子どもは成長の中で、少しずつ「人と一緒に同じものを見る力」を身につけていきます。

これを共同注視、共同注意と呼びます。

たとえば、親が指さしたものを見る。

親の視線の先を追う。

「あれ、きれいだね」と言われて同じものを見る。

同じものを見ながら、気持ちを共有する。

これは、後のことば、社会性、人とのつながりに関わる大切な発達です。

同時に、視覚認知も育っていきます。

視覚認知とは、目で見た情報を脳で処理し、物や人を認識したり、位置や方向を理解したりする力です。

ギフテッドの子の中には、視覚的な情報処理がとても早い子がいます。

一度見ただけで覚える。

形や配置にすぐ気づく。

大人が見落とすような違いを見つける。

その一方で、人の視線や表情よりも、物や図形、光、模様に強く惹かれる子もいます。

保護者は心配になることがあります。

「呼んでもこちらを見ない」

「人より物に興味がある」

「一人で見ていることが多い」

「この子は人と関わる力が弱いのかな」

こうした不安は自然です。

ただ、ギフテッドや2Eの子の場合、知的な興味や感覚の強さが、人との関わりより前に出ることがあります。

だからこそ、無理に人へ向けようとするより、子どもの興味に大人が入っていくことが大切です。

子どもが見ているものを一緒に見る。

子どもが触っているものに言葉を添える。

「それが好きなんだね」

「丸いね」

「光っているね」

「こっちにもあるね」

こうして、子どもの世界に大人が参加するのです。

私は、共同注視とは「大人が見せたいものを見せること」ではなく、「子どもが見ている世界に、大人が寄り添うこと」だと考えています。

ギフテッドの子は、最初からみんなと同じ方向を見ないことがあります。

でも、その子が見ている世界には、すでに豊かな意味があるかもしれません。

そこに大人がそっと入ることで、人とのつながりは育っていくのです。
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