Google広告のCSVをまとめるとき、各キャンペーンのCPAをそのまま平均していませんか。
見た目が整ったレポートでも、集計方法によって数字が変わることがあります。顧客へ提出する前に確認したいのは、比率の計算、合計行、比較条件の3つです。
以下はすべて架空データの例です。実顧客の運用実績や改善成果を示すものではありません。
1.CPAは「費用の合計÷CVの合計」で計算する
同じ期間・同じCV定義の検索広告を、次の2キャンペーンで配信した例を考えます。
・指名検索:費用30,000円、CV75件、CPA400円
・一般検索:費用105,000円、CV50件、CPA2,100円
CPAだけを平均すると、
(400円+2,100円)÷2=1,250円
となります。
しかし、2キャンペーンを合わせたCPAは、
(30,000円+105,000円)÷(75件+50件)=1,080円
です。
CV件数が異なるため、キャンペーンごとのCPAの単純平均は全体のCPAになりません。元になる費用とCVを合計してから割り算します。
CTRも同様に、対象のクリック数合計÷表示回数合計で計算します。画面に表示された丸め済みの率を平均するより、元の数値から計算して最後に丸める方が確認しやすくなります。
なお、CVが0件ならCPAを0円にはせず、「算出不可」などと区別します。対象となる費用やCVの列が違えば結果も変わるため、CSVの列定義も先に確認してください。
2.「合計」行を明細と一緒に足さない
上の2キャンペーンの明細に加えて、「合計:費用135,000円、CV125件」という行が入っていたらどうなるでしょうか。
そのまますべて足すと、費用270,000円、CV250件になります。明細と合計を二重に数えた状態です。
この例ではCPAはどちらも1,080円になります。CPAが合っているように見えても、費用とCVの総数は2倍です。比率だけの検算では見逃します。
集計前に、明細・小計・全体合計の行を分けます。対象明細だけを足した結果を、同じ対象範囲の合計表示と突き合わせるのが確認の基本です。
キャンペーン別とデバイス別など、同じ実績を別の切り口で出したCSVを一緒に足すことにも注意してください。
3.比較する期間と条件をそろえる
前回30日分、今回途中までの10日分を、そのまま総額だけで比べると判断しにくくなります。日数だけでなく、次の条件も確認します。
・集計期間の開始日と終了日、データの取得日
・通貨とタイムゾーン
・対象キャンペーンと除外する配信
・CVの定義と使用する列
・計測条件の変更や、後から反映されるCVの有無
下の見本では、比較期間を2026年8月4日〜8月31日、今回を9月3日〜9月30日とし、どちらも28日間にしています。日本円・日本時間で、検索広告だけを対象にした設定です。
費用は120,000円から135,000円、CVは108件から125件。合計から計算したCPAは1,111.11円から1,080円へ変わります。
ここから書けるのは、この条件の集計で費用・CV・CPAがどう変わったかまでです。商品別の売上や粗利、季節性などを確認せずに、利益が増えた、広告施策が成功した、とまでは判断できません。
集計条件と計算方法を添えたレポート見本
この見本は、列定義済みの架空データから作成したものです。実際のGoogle広告CSVを取り込んだ動作検証や、実顧客の成果事例ではありません。
提出前のチェックメモ
・CPAやCTRを、元の合計値から計算したか
・明細と合計行を重ねて足していないか
・比較する期間と対象条件を書いたか
・分からない理由を推測で埋めていないか
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