IQが125前後で知能が高ければ有利にはなるが、知能が全ての成功を決定しているわけではないという研究！

今回はIQについてです。

IQは一般的な知能の高さです。

ということは、IQが高ければ、さぞ何でもうまくいくと思いますよね。

僕も思っていました。

多分、良い学校に行くことがみんなの憧れみたいなところがあって、将来を約束されているような感じがしていた時期もありました。

みなさんもそう思ったことはありませんか。

「それに比べて自分はそんなに頭が良くないし」って思って、夢などを諦めたこともあるかもしれません。

では、実際にIQが高い人だけが本当に成功を収めるのでしょうか。

IQは成功を予測できるのか！？

タルトゥ大学タルモ・ストレンツェたちは、成功の予測因子としての知性を調査した縦断的研究のメタ分析を実施した（教育、職業、収入で測定）。

インテリジェンスの予測力をより適切に評価するために、成功の予測因子として、親の社会経済的地位（SES）と学業成績（学校の成績）のメタ分析も含めた。

その結果、知性が成功の強力な予測因子であることを示したが、全体として、親のSESや成績よりも圧倒的に優れた予測因子ではなかった。

弁護士や会計士になった人のIQは平均で125前後だったが、相当な幅があり、下は95から上は157まであった。

こうした職業に就いている個人の成功度合いを比較すると、IQの違いで説明できるパフォーマンスの差(管理職による評価の差)は、たった29％だった。

知能はある程度成功と相関していますが、他の要素もたくさんありますので、知能だけでほとんどが決まるとは言えないのです。

ずば抜けたIQの持ち主の将来は！？

心理学者のデビッド・ヘンリー・フェルドマンは、子供たちの中でスコアが180 IQを超える26人の被験者を、Termanのサンプルからランダムに選択された26人の被験者と比較した。

その結果、実際に職業的に優れた成功(例えば裁判官や有名建築士など)を収めたのは、わずか4人だけだった。

また、集団としてIQが30～40ポイント低い子供たちよりわずかに成功している程度だった。

極端に高いIQは、一般に理解されている言葉の意味での「天才」を示すものではなかったいようです。

ちょっと一言

つまり、IQだけで人生が決まらないのです。

逆に言えば、成功に大事な性格として、外向性、開放性、誠実性が高く、協調性と神経症的傾向が低いと良いということがわかっています。

他にも、ワーキングメモリの能力やモチベーション、クリティカルシンキングができるかどうかとか、色んな要素が関わってきます。

まぁ、いっぺんにやるのは難しいですが、実は成功に欠かせないものの中で「運」があります。

びっくりした方もいるかと思いますが、「運」って成功には欠かせないのです。

しかも、この運はギャンブルとは違って、何度も挑戦することができるのです。

ギャンブルはお金がなくなればできなくなりますが、人間関係を作ろうとか思った時にはお金はかかりません。

こういうタダでできることをどんどん回すことによって、結果的に運がよくなるのです。

で、こういう行動をするには、外向性と開放性、神経症的傾向の低さが必要になってくるのです。

意識するだけでも大分変わると思います。

参考文献

Intelligence and socioeconomic success: A meta-analytic review of longitudinal research

Why do IQ scores predict job performance?: An alternative, sociological explanation

Does IQ Really Predict Job Performance?

Why expert performance is special and cannot be extrapolated from studies of performance in the general population: A response to criticisms

A Follow-up of Subjects Scoring above 180 IQ in Terman's “Genetic Studies of Genius”