【シリーズ】あなた税理士でしょう? そのような発言はおやめなさい 第2話:モヤモヤと決意の狭間で

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コラム
高橋税理士の事務所を後にしてから数日。カフェオーナーの佐藤の心は晴れないままだった。迫る確定申告の準備を進めなければならないのに、あの高圧的な態度と言葉の断片が頭から離れない。

「なんか、スッキリしないんだよね…」。カウンター越しに、常連客でフリーのデザイナーをしている田中さんに、ぽつりと打ち明けた。
「ああ、税理士さんとのこと? 聞くよ」
佐藤は、専門用語ばかりの説明、質問しにくい雰囲気、どこか見下されているような感覚を正直に話した。

「わかるなあ、それ」田中さんは深く頷いた。「私も昔、そういう先生に当たっちゃってさ。知識はすごいんだけど、こっちの気持ちとか状況とか、全然お構いなし。『そんなことも知らないの?』って平気で言うし。結局、ストレスで変えちゃった」
「やっぱり、そういうことってあるんですね…」
「あるある! 税理士って、ただ計算してくれればいいってもんじゃないんだよね。ちゃんと話を聞いてくれて、こっちが納得できるように説明してくれる人じゃないと。相性って、すごく大事だよ。いくつか無料相談とか行ってみたら?」

田中さんの言葉に、佐藤の心は少し軽くなった。でも、また一から税理士を探す手間や、紹介してくれた知人の顔を考えると、すぐに行動に移す勇気は出なかった。「もう少し、様子を見てみようか…」

そんな矢先、高橋先生からメールが届いた。『先日ご相談の件、処理完了しました。請求書を別途郵送します。ご確認下さい。』
たったそれだけ。佐藤が一番知りたかった、どの経費がどう判断されたのか、具体的な説明は何もない。

メールの文面を眺めながら、佐藤の中で燻っていたモヤモヤが、確かな不信感へと変わっていくのを感じた。「やっぱり、このままじゃダメだ…」。お金を払って、不安な気持ちにさせられるなんて、おかしい。

佐藤はスマートフォンの画面をじっと見つめた。検索窓には、まだ何も打ち込まれていない。しかし、彼女の心は、もう決まりかけていた。「ちゃんと話を聞いてくれる人を、探そう」と。

(第3話へ続く)
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