Webサイトをつくるとき、つい「できるだけ多くの情報を載せたほうがいい」と考えてしまうことがあります。
会社のこと、サービスのこと、実績、想い、強み。どれも大切な情報です。けれど、それらを全部同じ強さで並べると、かえって何を見ればいいのか分からなくなることがあります。
伝わるWebサイトに必要なのは、情報量の多さよりも、必要な人に必要なことが自然に届く設計だと思っています。
情報が多いのに、なぜ伝わらないのか
伝わらないサイトの多くは、情報が足りないのではなく、情報の優先順位が見えにくくなっています。
トップページを開いた瞬間に、会社紹介、サービス、ニュース、実績、採用、お知らせが一度に目に入る。そうすると、見る側は自分で情報を整理しなければなりません。
情報が多いことと、伝わることは同じではありません。
大切なのは、何を最初に見せるのか、その次に何を知ってもらうのかを決めることです。
伝わるサイトは、導線が自然につながっている
Webサイトでは、ページ単体の見た目だけでなく、見る人がどの順番で進むかが重要です。
たとえば、最初に興味を持ってもらい、次にサービス内容を知り、実績で安心し、最後に問い合わせへ進む。その流れが自然につながっていれば、ユーザーは迷いにくくなります。
逆に、どのページからでも問い合わせを強く求めたり、同じ情報を何度も繰り返したりすると、サイト全体の流れが見えにくくなります。
言葉は、詳しくするより分かりやすくする
専門的なサービスほど、説明を詳しくしたくなります。でも、最初から専門用語が続くと、読む人との距離ができてしまいます。
まずは相手が知りたいことを、普段の言葉で伝える。そのうえで、必要な人が詳しい情報へ進めるようにする。そうすると、情報量を減らさなくても読みやすくできます。
分かりやすさは、情報を薄くすることではなく、順番を整えることです。
余白は、何もない場所ではない
Webデザインでは、空いている場所を見ると、何かを入れたくなることがあります。けれど、余白には情報を整理する役割があります。
見出しと本文の距離、セクションとセクションの間、画像の周りの空間。こうした余白があることで、どこまでが一つの話なのかが自然に分かります。
余白は、見た目をきれいにするためだけではありません。読む速度を整え、重要な情報を目立たせるための設計でもあります。
一番大切なのは、優先順位を決めること
伝わるWebサイトには、すべてを同じ大きさで見せないという共通点があります。
最初に伝えること、補足として伝えること、興味を持った人だけが読めばいいこと。その違いを整理すると、デザインの強弱やページ構成も決めやすくなります。
サイトをつくる前に、「誰に、何を一番伝えたいのか」が決まっていれば、必要な情報を削るのではなく、正しい場所へ置けるようになります。
Webサイトは、情報を並べる場所ではなく、伝える流れをつくる場所
伝わるWebサイトと、伝わらないWebサイトの違いは、特別な演出や新しい機能だけで生まれるものではありません。
導線を整えること。言葉を分かりやすくすること。余白をつくること。そして、何を優先するかを決めること。
一つひとつは小さなことですが、その積み重ねが、見る人の迷いを減らし、伝えたいものを自然に届けてくれます。
マッタ創作所では、Webサイトを見た目だけのデザインとしてではなく、言葉や導線まで含めた「伝え方の設計」として考えています。
情報を増やす前に、まず何を残したいのかを決める。そこからサイト全体を組み立てていくことを大切にしています。