IT企業を志望する28卒の文系の学生さんに、毎年おすすめしている会社があります。
日鉄ソリューションズ(NSSOL)です。
ただ、この会社はほとんどの学生さんに「受ける前に」候補から外されます。
理由はひとつ。「日鉄」という社名から、鉄鋼メーカーのシステム部門だと思われてしまうからです。
私は平日、10万人以上のIT・DX企業で最終面接官をしています。
その立場から、この誤解はもったいないと毎年感じています。
■ まず、年収から
平均年収936万円。
これは口コミサイトの推定ではありません。
2026年3月期の有価証券報告書に記載されている、提出会社ベースの平均年間給与です。
就活で年収を見るとき、口コミの数字と有価証券報告書の数字は分けて考えてください。
前者は投稿者の偏りが入りますが、後者は法定開示の数字です。
面接で年収の話に触れるなら、出典を言えるかどうかで印象が変わります。
■ 「鉄の会社」ではありません
日鉄ソリューションズは、製造業のど真ん中で鍛えた課題解決力を、
金融にも流通にも売っている会社です。
象徴的な実績がひとつあります。
1996年、住友銀行——今の三井住友銀行向けに、リスク管理システムを完工しています。
30年前から金融をやっている会社なんです。
「鉄鋼のシステム部門」というイメージだけで外すと、
この30年ぶんの実績が視界に入りません。
■ 文系はどうか。正直にお伝えします
まず、募集学科は全学部全学科です。
職種にはITコンサルタントと営業があります。
ただ、ここから先は正直に書きます。
配属実績は、理工系がおよそ8割、文科系はおよそ2割。
そして文科系の約半分は営業配属です。
狭いです。
でも、ゼロではありません。
そして私の経験上、こういう「狭い入口」ほど、
中期経営計画まで読んできた人がきちんと残ります。
倍率が高い会社では、志望動機の熱量で差がつきません。全員が熱いからです。
差がつくのは、事業の中身をどこまで具体的に語れるかです。
■ 28卒のあなたが、いま何を書けばいいか
この会社を受けるなら、志望動機に入れてほしい観点は2つです。
ひとつ目は、「なぜ製造業発のIT企業なのか」。
親会社が製造業であることは、この会社にとって弱みではなく、
「現場を知っている」という差別化になっています。
そこを理解して話せるかどうかは、面接官から見てすぐ分かります。
ふたつ目は、「金融・流通での実績をどう捉えたか」。
1996年の住友銀行の件を知っているだけで、
「鉄の会社だと思っていました」で止まっている他の学生さんとは、明確に差がつきます。
逆に言うと、ここを調べずに「安定しているから」「社会を支えたいから」と書くと、
どの会社にも出せる文章になります。
私が読んできた中で、いちばん落ちやすいのはこのタイプです。
■ さいごに
「文系だし、技術もないし、IT大手なんて無理ですよね」
毎年、この言葉を聞きます。
9割は、勘違いです。
無理なのではなく、調べていないだけ、という場合がほとんどです。
そして調べ方は、練習すれば身につきます。
ES・面接を個別に見てほしい方は、こちらからご相談ください。
一緒に立て直します。