選びきれない日の、手の置きどころ

選びきれない日の、手の置きどころ

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選択肢が多すぎて、どれも選べないまま時間が過ぎていく。そんな日のご相談を、よくお受けします。

不思議なことに、選べなくなっている方のほとんどは、やる気を失っているわけではありません。むしろ逆です。どれも大事に見えていて、どれかを選ぶとほかが消えてしまう気がして、手が止まっている。つまり、全部を大切にしようとしているから動けないのです。怠けではありません。誠実さの別のかたちだと、私は見ています。

波動を見させていただくと、こういうときの方は、意識が細かく分かれて散っている状態に近いように感じられます。どれかが強く光っているのではなく、同じ明るさの光がいくつも並んでいて、どれを手に取るべきかの差がつかない。ですから「正解を見つけよう」とする方向に力を入れても、なかなか抜け出せません。必要なのは、差をつけられるところまで視界を狭めることだと思っています。

そのために、今日からできることを三つお伝えします。

一つめは、選択肢を紙に出して、見るのを一度やめることです。頭の中にある選択肢は、思い出すたびに少しずつ形を変えます。昨日は三つだったものが、今日は七つに増えていることもあります。増えているのではなく、同じものが別の顔で何度も現れているだけ、という場合が多いのです。ですから、思いつく限り書き出して、書いたら紙を閉じて、少し離れてください。半日でも構いません。それだけで、本当は同じ一つだったものが重なって見えてきます。見張っている間は、選択肢は減りません。

二つめは、「どれがいいか」ではなく「どれなら今日の自分がやれるか」で見ることです。選択肢を比べるとき、私たちはつい、いちばん良い結果になりそうなものを探します。けれども未来の結果は、どんな方にも見通しきれません。比べられるのは、結果ではなく、今の自分の体力と時間です。疲れている日に始められないものは、どれほど正しく見えても、しばらく動きません。逆に、今日少しだけ手をつけられるものがあれば、そこから情報が入ってきて、他の選択肢の輪郭も変わります。選ぶ力は、動いたあとに戻ってくることが多いように思います。

三つめは、「これは今は選ばない」と決める練習です。捨てるのではありません。棚に上げておくだけです。選ばないと決めたものには、日付を添えてください。「この件は来月まで考えない」と書いておくと、頭が勝手に見張るのをやめてくれます。多くの方は、選ぶ練習ばかりして、選ばない練習をしていません。けれど実際に負担になっているのは、どれも手放せずに全部を抱えている時間のほうです。三つのうち二つを棚に上げれば、残った一つは、ずいぶん近くに見えるようになります。

選べない時間は、迷いが深いというよりも、大切にしたいものが多い時期なのかもしれません。その多さを責めずに、ひとまず置き場所を決めてあげるところから始めてみてください。順番が決まれば、手はまた動きます。

もしご自分では整理しきれないときは、一緒に並べ直すお手伝いもできますので、プロフィールページをのぞいてみてください。
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