勝負の日の前夜に、揺れる心

勝負の日の前夜に、揺れる心

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鑑定の場では、こんなご相談によく出会います。大事な日が数日後に迫っている。準備はそれなりにしてきたはずなのに、夜になると落ち着かない。眠ろうとすると、うまくいかなかった場面ばかりが頭に浮かぶ。お話を伺っていると、「自分の気持ちが弱いせいでしょうか」と、ご自身を責める言葉が出てくることがとても多いのです。

そういうとき、私が波動の上で感じ取るのは、弱さではありません。感じるのは、むしろ「よく張っている」という感覚です。弓の弦を思い浮かべてみてください。きちんと張られた弦は、触れればふるえます。ふるえるのは、ゆるんでいる証拠ではなく、力がかかっている証拠です。大事な日の前に心が揺れるのは、その日に向けて自分を引き絞ってきた方にだけ起こることだと、私は受け取っています。

もうひとつ、よく感じ取ることがあります。落ち着かない方の多くは、意識がご自身の内側ではなく、「まだ起きていない場面」のほうへ長く伸びています。審査をする人の顔、相手の反応、結果を知らされた瞬間。そこへ何度も意識を飛ばして、そのたびに体のほうは本番と同じ緊張を味わっています。つまり、本番の前に何度も本番をしてしまっているのです。疲れるのは当たり前でしょう。

ですから私がお伝えするのは、「落ち着きなさい」ではありません。揺れを止めようとすると、かえって揺れが気になります。そうではなく、意識を少しだけ手元へ戻していただきます。やり方はとても地味です。今日できることを、ひとつだけ決めて終わらせる。それだけでかまいません。資料を一度だけ声に出して読む。道具の手入れをする。寝る時間を決める。明日の服を出しておく。意識が未来へ伸びているときは、手を動かせる範囲のことに触れると、戻ってきやすくなります。

そして、揺れたままで臨んでもよいのだと、知っておいていただきたいのです。多くの方は、落ち着いた状態にならなければ本番を迎えてはいけないと思っておられます。けれど私がこれまで拝見してきた流れでは、揺れを抱えたまま当日の場に立ち、始まってしまえば手が動いていた、という方が少なくありません。揺れは消してから行くものではなく、連れて行くものなのかもしれません。

もしいま、あなたが同じような夜を過ごしておられるなら、まず「ここまで来た」という事実だけを見ていただきたいのです。準備が足りないと感じる気持ちも、本当は、ここまでやってきたからこそ見えている景色です。何もしてこなかった人には、足りないものは見えません。

結果がどうなるかを、私はお約束できません。それでも、揺れている夜のご自身を責めずにいられるかどうかは、当日の立ち方に静かに関わってくると感じています。どうか、ご自身を敵にしないでお過ごしください。

もし誰かに一度、今の状態を言葉にして聞いてもらいたくなったときには、プロフィールページからお気軽にお声をかけてくださいませ。
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