季節が変わっても、決めきれない私へ

季節が変わっても、決めきれない私へ

記事
占い
朝の空気が少し澄んできて、日が落ちる時刻が日ごとに早くなってきました。九月のなかば、まだ昼は夏の名残が残っているのに、夕方になるとふっと風が入れ替わります。暦のうえでは白露を過ぎ、草木に露が宿るころとされています。夜のあいだに冷えた空気が、朝になって小さな粒になって葉の上に残る。あの露は、昨日までどこにもなかったものです。けれど、どこからか突然やってきたわけでもありません。空気の中にずっとあった水分が、温度が変わったことで、目に見える形になっただけなのだと思います。

季節というものは、境目がありません。「今日から秋です」と誰かが宣言してくれるわけでもなく、気づいたときにはもう変わっています。私たちは後から振り返って、「あのころから変わり始めていたのかもしれない」と知るのだと思います。

このお話を書いているのは、いま、答えの出ないまま日々を過ごしている方のことを思ってのことです。

この関係を続けるのか、それとも離れるのか。考えても考えても決まらない。そのことで、ご自分を責めておられる方がいらっしゃるように感じます。決断力がない、はっきりしない、いつまでこうしているのだろう、と。

けれど私は、答えが出ないという状態そのものが、すでにひとつの答えを含んでいるように思うことがあります。

鑑定でお話をうかがっていると、決めきれない方の波動には、二つの違う質のものが同時に流れていることが多いように感じます。ひとつは、その方を大切にしたい気持ち。もうひとつは、ご自身を守りたい気持ち。どちらも本物で、どちらも間違っていません。だから、どちらかを切り捨てようとすると、体のほうが抵抗するのだと思います。決められないのは弱さではなく、両方を粗末にしたくないという誠実さの現れではないでしょうか。

それに、迷っている時間は、止まっている時間ではありません。露が夜のあいだに少しずつ集まっていたように、ご自分の中では、たしかに何かが集まり続けています。ある日ふと、相手の言葉に前ほど傷つかない自分に気づいたり、逆に、以前なら流せたことが急に重く感じられたり。そういう小さな変化が、答えの材料になっていきます。

ですから、いま無理に決めようとなさらなくてもよいのだと思います。むしろ、決めることよりも、今日の自分がどう感じたかを覚えておくことのほうが、後になって効いてくるように感じます。手帳の隅にひと言でも、心が動いた瞬間を残しておかれると、二週間ほどで、ご自分の傾きが見えてくることがあります。

答えは、しぼり出すものではなく、熟していくものなのかもしれません。露が結ぶには、温度が下がるだけの時間が必要でした。あなたの中の答えにも、たぶん、まだ少しだけ時間が必要なのだと思います。それは怠けているのではなく、季節が進むのと同じ速さで、きちんと進んでいることなのだと私は感じます。

どうか、決まらない自分を責めずに、今日の夕暮れの風を、ゆっくり吸い込んでみてください。

もし、ご自分の中の二つの気持ちを言葉にしてみたくなったときには、プロフィールページからお声をかけていただければ、静かにおうかがいいたします。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す