気のせい、で片づける前に

気のせい、で片づける前に

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占い
「本当は、最初からなんとなくわかっていた気がします」。鑑定の終わりに、こうこぼされる方がいらっしゃいます。ご相談の中身はさまざまで、仕事を続けるかどうかであったり、長く続いたご縁の行方であったり、誰にも打ち明けられないまま抱えてこられた迷いであったりします。それでも共通しているのは、答えが遠くにあるのではなく、すでにご自身の中にあったという感触です。ただ、それを信じきれないまま、確かめてくれる誰かを探して何か月も過ごしてこられたのです。

そうした方のお話を伺っていると、直感が弱いわけではないことがよくわかります。むしろ受け取る力は細やかで、相手の表情のわずかな翳りや、部屋に入った瞬間の空気の重さまで拾っておられます。拾えていないのではありません。拾ったものを、自分で「気のせいだ」と打ち消す癖がついているだけなのだと感じます。

波動を見せていただくとき、そういう方からは二つの流れを感じることが多くあります。ひとつは、内側から静かに立ちのぼってくる流れです。もうひとつは、外側から後追いでかぶさってくる、少し騒がしい流れです。後者は「常識ではこうだ」「あの人ならこう言うだろう」といった、借り物の声の響きに近いように思われます。やっかいなのは、借り物の声のほうが筋道が整っていて、人に説明しやすいことです。説明できるものを私たちは正しいと感じやすく、説明のつかない静かな流れのほうを、根拠がないと切り捨ててしまいます。とくに急いで答えを出さなければならないときほど、静かなほうの声は聞こえにくくなります。

ここでお伝えしたいのは、直感は当たり外れを競うものではない、ということです。直感は先の出来事を言い当てる予言ではなく、今の自分がどちらへ傾いているかを教えてくれる合図に近いものです。ですから「外れたらどうしよう」という物差しで測ろうとすると、いつまでも信じられないままになります。

もし今、何かを決めかねていらっしゃるなら、決めたつもりになって一晩置いてみてください。翌朝、息が少し深くなっているか、それとも胃のあたりが縮むような感じが残っているか、そこだけを見てみてください。理由が言葉にならなくてもかまいません。もうひとつ、その選択を誰にも報告しなくていいとしたら同じものを選ぶか、と問い直してみるのも助けになります。ここで答えが変わるなら、それは直感ではなく、まわりの目が選んでいたということかもしれません。

そして、信じきれないままで大丈夫です。全部を賭けなくても、取り返しのつく小さなところから試すことはできます。予定を半日だけ空けてみる、返事を一日待ってみる、その程度のことで十分です。小さく確かめた手ざわりは、次に迷ったときのご自身の材料になります。

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