「大丈夫です」の奥にある、小さな願い

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鑑定の席で、時折こんな場面に出会います。お悩みをひととおりお話しくださったあと、最後に「でも、大丈夫です。自分で何とかしますから」と付け加える方がいらっしゃいます。仕事のことであったり、家族のことであったり、内容はさまざまですが、その一言の響きはよく似ています。しっかりと背筋を伸ばして、これ以上は迷惑をかけないように、と線を引くような口調です。

そのとき私が波動から感じ取るのは、強さというよりも、長いあいだ誰かに寄りかかることを自分に許してこなかった疲れです。ご本人はそれを疲れだと思っていないことも多く、むしろ「頼らないのが当たり前」として日々を過ごしていらっしゃいます。霊視で見えてくる情景も似ています。幼い頃に頼んで断られた記憶や、頼った先で気まずい思いをした経験が、心の奥に小さな決まりごとを残しているように映ります。「自分でやれば、誰も傷つかない」という決まりごとです。

ただ、その決まりごとの内側には、もうひとつの気持ちが静かに残っています。それは「本当は、誰かに手を貸してほしい」という願いです。大丈夫ですと言い切ったあと、ほんの一瞬だけ視線が下がる方がいらっしゃいます。私にはその一瞬が、願いのほうの声に聞こえます。どちらが本当の気持ちなのかを決める必要はありません。頼りたくないという思いも、頼りたいという思いも、どちらも同じ人の中に、同じくらいの重さで存在しているのだと感じます。

もしこの記事を読みながら、ご自身に思い当たる節があるのなら、それを欠点と呼ばなくてよいと私は思います。人に頼るのが苦手なのは、これまで一人で切り抜けてきた回数が多かったことの証でもあります。その積み重ねを否定する必要はありません。

そのうえで、ひとつだけご提案があります。大きなお願いをする前に、ごく小さなことを誰かに預けてみてはいかがでしょうか。荷物を少し持ってもらう、話を五分だけ聞いてもらう、その程度のことで構いません。相手がどう受け取るかは、やってみるまでわかりません。断られることもあるでしょうし、思いのほか喜ばれることもあるでしょう。どちらの結果も、あなたの価値を決めるものではないと私は感じています。

「大丈夫です」と口にした自分に気づいたとき、その言葉の奥にある小さな願いにも、少しだけ耳を澄ませてみていただければと思います。願いに気づくことと、すぐに頼ることは別のことです。気づくだけで、心の中の決まりごとは、以前より少し柔らかくなっていくのではないでしょうか。

もしどなたかと一緒に、ご自身の心の奥を静かにたどってみたいと感じられたときは、私のプロフィールページをご覧いただけましたら幸いです。
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