誰にも言えない恋に息をひそめる夜

誰にも言えない恋に息をひそめる夜

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夜の静けさの中で、ふと胸の奥がきしむような痛みを覚えることがあります。

スマートフォンの通知を気にしては画面を伏せ、誰にも見せられないやり取りを見つめながら、息をひそめるように過ごす時間。

「いけない関係だと分かっている」
「世間から見れば、責められて当然の立場にいる」

そうやって自分自身に刃を向け、誰にも話せない痛みをすべて一人で引き受けてはいないでしょうか。

世間という場所は、あまりにも簡単に人の恋を裁き、白か黒かの境界線を引きたがります。

「それは不毛な関係だ」
「早く目を覚まして、もっと誠実な人を探すべきだ」

もし誰かに打ち明けたとしても、返ってくるのはきっと、親切な顔をしたそうした「正しいアドバイス」ばかりでしょう。

けれど、そうした正論を聞くたびに、かえって心は冷たく凍りつき、誰にも本音が言えなくなっていく。

なぜなら、人の心が惹かれ合い、どうしても手放せなくなってしまう理由は、そんなに浅く乾いたものではないからです。

心の居場所は、教科書の「正論」の外側にある
世間一般の物差しから見れば歪んだ形に見えたとしても、その関係の中でしか深く息が吸えない夜があります。

その人の前でしか、張り詰めていた鎧を脱ぐことができない瞬間があります。

社会的な役割や、家庭や職場で見せる「ちゃんとした自分」の皮を一枚ずつ剥ぎ取ったあと、最後に残る無防備な魂。

それが触れ合ってしまったとき、人は現世のルールを超えて、抗えないほど深く結びついてしまうことがあります。

理屈や善悪の枠組みをどれほど重ねても、心はその枠からはみ出してしまう。

人を深く求めてしまうことそのものは、意志の弱さでも、決して罪でもありません。

苦しさの正体は「自分の存在を消してしまうこと」

けれど、誰にも言えない恋の渦中にいるとき、多くの人は無意識のうちに「物わかりのいい存在」であろうとしてしまいます。

相手を困らせたくない。
立場を壊したくない。
重たい女だと思われて、突然去られてしまうのが怖い。

そう思うあまり、寂しさや不安といった生身の感情を心の底へと押し込め、ただ相手の都合を待つだけの透明な存在になろうとしてしまうことも多いのではないでしょうか。

しかし、痛みを飲み込み続けると、自分自身の輪郭が少しずつ削られていきます。
「私はいったい、彼の何なのだろう」
「ただの都合のいい逃げ場所に過ぎないのではないか」

そうした疑念や苦しみが湧き上がるのは、相手が冷たいからではありません。

相手を気遣う優しさのあまり、自分の心に蓋をし、関係の中から「本当のあなた」を消してしまっているからこそ生まれる歪みです。

何も求めず、何も言わない透明な相手と、魂の深いところで体温を通わせ続けることはできません。

自分を守るために被った「物わかりのいい仮面」が、皮肉にも二人の間に埋まらない距離を作ってしまうのです。

あなたが注いだ温もりは、決して嘘ではない
愛の形は、誰かが決めた正解通りでなくて構いません。

世間が認める形ではないからといって、あなたが注いできた想いや、二人の間に確かに通い合った温もりまでが、すべて偽物になるわけではないのです。

いま必要なのは、無理やり心を引きちぎってすべてを否定することでも、聞き分けのいい仮面を被り続けることでもありません。

まずは「こんなにも誰かを深く想い、痛みを引き受けてきた自分」を、あなた自身が見つめ、許してあげることです。

どんなに不器用で、世間からは見えにくい関係であっても、心が動いた場所には、必ずその二人にしか分からない真実が流れています。

暗闇の中で一人、自分を責め続けているのなら。
飲み込んできたその痛みを、どうか一人きりで抱え込まないでください。

「正しさ」の物差しを捨てて、ありのままの想いをほどいていける場所は、必ずあります。

霊視鑑定士 葉山 翠
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