やっぱり、ゲームが大好きだ。
物心ついた頃から、ゲームはいつも自分のそばにあった。「将来の夢は?」と聞かれるたびに、迷いなく答えていた。
「ゲームクリエイター」
「プロゲーマー」
周りの大人たちは苦笑いをしていたかもしれない。でも自分にとってそれは、冗談でも憧れでもなく、本気の未来予想図だった。
だが人生は、まっすぐには進まない。
経営という新しい道を選んだ日、初めてコントローラーを置いた。大学進学、海外への渡航、関東から九州への移住、就職、そして独立。目の前の景色は目まぐるしく変わり続け、気づけば「ゲームをする時間」なんて贅沢は、生活のどこにも残っていなかった。
それでも心のどこかで、違和感はずっと消えなかった。
新しい事業を立ち上げようともがく日々。頭では「これが正解だ」と分かっていても、心が置いてけぼりのまま前に進もうとしていた。結果は出ない。熱も入らない。毎日少しずつため息が深くなるのを感じた。
そんなある夜、ふと画面の向こうに、懐かしい景色が広がった。
――そうだ。俺には、ずっと大好きだったものがあったじゃないか。
損得も、正解も関係なく、ただ純粋に「好きだ」と言えたもの。それが自分にとってのゲームだった。誰に強制されたわけでもなく、自分の意志で選び続けてきた唯一のもの。
やっと分かった。俺が本当に人生を懸けたいのは、この業界だ。
かつて夢中でゲームに没頭していた少年の自分に、そして今、同じように画面の向こうで夢中になっている子どもたちに、恥じない生き方をしたい。
それが、今の自分の原点であり、これから歩んでいく道だ。