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ヴァレンヌ逃亡が失敗に終わった理由

フランス革命のターニングポイントであり、マリーアントワネットとルイ16世の運命を決めた歴史的な1日。今回はなぜヴァレンヌ逃亡が失敗に終わったのかを考察してみようと思います。中野京子氏は著書の中で時間をその要因に挙げています。確かにルイはその道中であまりにも道草を食いすぎました。逃亡というよりはピクニック気分だったのかもしれないとさえ思えるほどです。ルイは民衆を愛しているので、民衆からひどい仕打ちを受けることはないという確信があったのでしょう。しかしこれは何の根拠もない幻想にすぎません。ロシア革命の時もそうでしたが、国王というものは確かに民衆を愛してはいるのですが、リアリティーがないというか、概念でしかないというか、それが全くと言っていいほど政策に反映されることがないのです。ナポレオンがロシア遠征を行ったときもルイ16世やロシア皇帝と似たりよったりの心理だったと思います。ナポレオンはなぜかロシアの若き皇帝が大好きで、ロシアを蹂躙しようが何をしようが、俺はお前をこんなにも愛しているのだから何もされることはないというリアリティーのない幻想にとらわれていたのだと思います。よく言えばナポレオンの一方的な片思い。悪く言えば居直り強盗の強弁にすぎません。ロシア遠征が失敗に終わったのはナポレオンにリアリティーが欠如していたからです。ナポレオンが弾丸のように訪れるロシアの冬の恐ろしさを知るよしもなく、のほほんとモスクワで居直り強盗していたところへロシア軍がモスクワを焼き払った時にナポレオンはどうしてこんなことをするのかと真顔でロシア皇帝に手紙で問いただしているのです。これは被害者意識の強い犯罪者
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