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光と影②

昨夜は車の窓越しに夜空の星を眺めながら眠りについた。早川は貧弱な星座の知識で多分あれがベテロギウスだろうもうすぐ星の一生が終わって爆発を起こし白色矮星になると言われているあの星だ。あれが大熊座の尻尾じゃないかと思った。スマホの星座表で正確な名称を知る事ができるが今の早川にはそんな情報は1円の収入にならない。だからその儘眠った。やっぱりパトカーからバン(職質)かけられる事は無かった。海辺の早朝は気持ちが良い。新鮮な空気カモメの鳴き声、海の向こう水平線から昇って来る太陽の光。水平線が白々と明るくなってくる。しかし西の空には、まだ星が見える。朝日の光が西の闇を凌駕しながら進軍して来るこの時間のできごと。荘厳な景色を見ながら早川は車の外に出た。釣り人達は疲れたのだろう、車に入って中で寝ている様だ。釣り道具の竿やクーラーは車の外置かれている。しかし、早川と違うのは連中は帰る家が有ると言う事だ。早朝からジョギンクをしている人がチラホラいた。早川は岸壁公園に設置された公衆トイレに入って歯を磨き顔を洗った。ここは車での夜明かしには最適だとおもった。早川は車を駆って量販店で食料とカセットコンロを買ってきた。岸壁に戻って来た早川は目玉焼き、トースト、ウィンナーをバターで炒めそれをレタスで包み込む、ケチャップとマヨネーズを掛ける、コーヒー、を調理して朝食を摂っていた。調理の為に車の中には匂いと煙が充満するので窓を開けていた。早川のポケットの中の残高は数千円程になっている。このままじゃガソリンを入れる事も危ぶまれる。ここは岸壁だから車ごと海に飛び込んだら楽になるかと思った。そんな事を思いながら食べてい
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