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作用点を外向きに

本の中には経済小説とかビジネス小説とかいうジャンルがあります。ミステリーに近い場合もありますが、主に「仕事」を軸とした小説がこれに当たります。有名な作家では高杉良や池井戸潤などがいますね。ただし話を面白くするために、どうしても不正や汚職がからむので、ミステリーとジャンルが被りやすい。純粋に仕事を中心に据えたものとしては「小説形式のビジネス書」というものがあり、元ミスミ社長の三枝匡さんなどの作品が有名です。 三枝氏の代表作は「戦略プロフェッショナル」と「V字回復の経営」。この2冊はよく研修の教材としても使われます。以前私が参加した研修でもこの本を題材に討議し、講師から質問がありました。それは「自社の戦略上の課題はなんですか」というもの。座席の端からガンガン指されます。「横連携」→「それは組織の課題」。「活発なコミュニケーション」→「それも組織の課題」。「巻き込みによる協働」→「それも・・・」。途中で講師が呆れます。「みなさんは戦略課題を言えないのですか。組織課題ばかりですよ」。その時私は思いました。なるほど、いつの間にか視点が内向きになっていたんだな、と。その後、会社の周囲にも同じ質問をしてみましたが、やはり「縦横の連携だ」、「一枚岩だ」、「部門間コミュニケーションだ」という答えが多く返ってきました。作用点が外ではなくて内になりがちなんです。競争優位にお客様の支持を獲得するためには「作用点を外向きにする」ことが大切だとつくづく感じました。 会社を舞台にした経済小説は、内部のいざこざがお話として面白いのかもしれません。山崎豊子の「不毛地帯」など社外ライバルとの壮絶な戦いがテーマの名
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