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開聞岳で過ごした時間

皆様、こんにちは。水曜日いかがお過ごしでしょうか?さて、皆様はこの世に居ない人間に会いたいと思ったことはありますか?自分自身は十代の頃からずっと戦争で亡くなった方々に会いたいと思いながら生きてきました。鹿児島の知覧や開聞岳に行けば、すでにこの世に存在しない特攻隊員の魂に出会えるのではないかと考え、じっと開聞岳で時間を過ごしたことがありました。開聞岳は特攻隊員の方が最後に目にした本土の景色になります。あの日の開聞岳は曇り模様でした。辺りに人もおらず、自分はただ海を眺めながら特攻隊員の方々に想いを寄せていました。霊でも良いから死んだ方々に会いたい、そんな想いでいっぱいでした。時々、鷹が頭上を舞っていたのが印象的でした。次第に、曇り空は晴れていき、美しい景色が広がりました。ですが、何にも出会えることはありませんでした。鷹になって帰ってきてくれたのかもしれないと考えた自分も居ましたが、自分の心が晴れることはありませんでした。あの日、見た海と空の景色は今も脳裏に鮮明に残っています。あの人達はもう居ないのだと思わされた瞬間でした。熱狂的な時代に殺された方々はもうこの世界に存在していません。特攻隊員の方々の多くは深い深い海の底に沈み、今は跡形もなくなっていることと思います。多くの方々がゆらゆらと波に揺られ、海の奥底に溶けてしまったような気がしてなんとも言えない感情になります。海の底で自然に還ったのだと思うと本当に苦しく切ない気持ちになります。自分は今日も明日もこうして人生の多くをあの時代の方々に想いを寄せて生きていくのだと思います。それはある意味、宿命のようなものだと感じています。ふっとした
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