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高倉健という生き方3

 高倉健さんが好んで使っていた漢詩。「冷に耐え、苦に耐え、煩に耐え、閑に耐え、激せず、騒がず、競わず、従わず、もって大事をなすべし」偉そうなことを言いますが、こんなふうに生きられたらなあと思います。 高倉健さんのエッセイ集「あなたに褒められたくて」の一番最後に、高倉さんは亡き母親の思い出を書いています。自らの生き方を貫くために、母親の死を隠して撮影を続けて高倉さんは、それが終了した後に初めて母親の眠る墓へ行きました。 「お母さん、僕はあなたに褒められたくて、ただただそれだけであなたが嫌がっていた背中に刺青をいれて、返り血浴びて、さいはての「網走番外地」、「幸福の黄色いハンカチ」の夕張炭鉱、雪の「八甲田山」、北極、南極、アラスカ、アフリカまで、三十数年駆け続けてこれました。」 そして高倉健さんは、最後にこう結んでいます。「別れって哀しいですね。いつも、どんな別れでも。」
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