865.「緑内障」ってどんな病気? 完治は可能?
「緑内障」ってどんな病気? 完治は可能? 眼科医が解説する原因&治療法
毎年、3月上旬から中旬までの1週間は「世界緑内障週間」(2024年は3月10日から同月16日まで)と定められており、国内外で「緑内障」に関するさまざまな啓発活動が実施されます。例えば、現在、国内のランドマーク施設や医療施設などでは、緑内障のシンボルカラーである「緑」にライトアップする「ライトアップ in グリーン運動」が行われています。
日常生活でよく聞く緑内障ですが、実際にどのような症状が出るのか、分かりにくいと感じたことはありませんか。緑内障とはどのような病気なのでしょうか。完治させることは可能なのでしょうか。緑内障の原因や治療法などについて、いわみ眼科(兵庫県芦屋市)理事長で眼科医の岩見久司さんに聞きました。
視野が欠けて失明に至る病気
Q.そもそも、緑内障とはどのような病気なのでしょうか。
岩見さん「簡単に説明すると、目の奥の光を感じる『網膜』という神経が部分的にやせていき、視野が欠けていく病気です。進行すると視野がどんどん欠けていき、最終的には失明に至る怖い病気のため、注意が必要となります。
昔、『眼圧(目の硬さ)が高い人は瞳の部分が緑もしくは青く光る』と考えられていたことから、『緑のうちの障り』として緑内障と名付けられました。ちなみに、白内障は緑内障と名前が似ていますが、瞳が白くなる症状が現れることから、白い内側の障り(体に悪いもの)ということで名付けられました」
Q.緑内障を発症した場合、すぐに視野が欠ける症状が出るのでしょうか。
岩見さん「緑内障の初期から中期にかけて、
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