#369 「飼育放棄」、コロナ収束後に増加の懸念…
「飼育放棄」、コロナ収束後に増加の懸念…ペットを「一生大事にする覚悟」、どう身に付ける?
コロナ禍で、新たに犬や猫をペットとして飼う人が増えたそうですが、収束後、飼育放棄が増えることを懸念する声があります。ペットを飼うときに言われることが「一生大事にする覚悟」ですが、責任を持ってペットを飼う覚悟はどのようにすれば身に付くのでしょうか。獣医師の増田国充さんに聞きました。
習性理解し、自分の環境と向き合う
Q.ペットの犬や猫が飼育放棄されてしまうのは、どのような要因が多いのでしょうか。
増田さん「犬や猫の飼育放棄は減少してはいるものの、現状ではゼロではありません。その理由はさまざまです。主な理由として、家庭環境の変化が挙げられます。例えば、転居や飼育者の病気、高齢になったことなどにより、やむを得ず手放す場合がありますが、犬・猫の病気や鳴き声、かみつくといった習性や行動に由来する問題もあります。
さらには、飼い主の失業や飼育頭数過多といった経済的な事情によるもの、実際に飼ってみたら理想と違った…といったものまであります。今後起こり得る懸念材料は、コロナ禍がある程度落ち着いた際に、在宅勤務から出勤が必要になった、というような生活環境の変化が生じる機会が増える点です」
Q.ペットを飼う前と飼い始めた後で、飼い主が抱くギャップの大きさも飼育放棄がなくならない要因なのですね。
増田さん「残念ながら、実際に飼ってみたら理想と現実が大きく異なっていたことが理由で手放すことがあるようです。例えば、ラブラドール・レトリバーは大型犬です。たくさんの散歩が必要でその分、食事の量も多いですし、非常に力強
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