隔離生活の中、百合は高津から思わぬ本音を聞くお話:助けた相手はご令嬢ep34➕【朗読動画】
おはようございます。こんにちは。こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。今回ご紹介の朗読動画は、「助け相手はご令嬢」2018年エブリスタ大賞優秀賞受賞作品のエピソード34、隔離生活の中、百合は高津から思わぬ本音を聞くお話です。良かったら聴いていただけると嬉しいです。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 助けた相手は御令嬢作者 北条むつき朗読 悠奈ゆかり第34話 空っぽの心(百合編)「いやあ、誰か、助けて」「無理だって。はあ。もう好きなだけ喚いてて。僕は戻るから」 柚木は部屋に戻って言った。いくら押せども叫ぼうとも何も起きなかった。渋々部屋にもどると柚木はキッチンで調理をしていた。「おかえりなさい。もうすぐできるから、待っててもらえます?」 私は力が抜けたようにリビングのソファに座り込む。キッチンテーブルに次々と料理が運ばれてくる。でも私はカーテンが開けられた神戸の海が望める高階層から景色を眺めていた。「ほら、できた。我ながらあっぱれ。百合様、食べてくださいね。夕方には社長はお戻りになるから。それまでゆっくりとしててください。ああ、今は外出も控えてくださいって、出れないけど、いずれ出れるようになるから。それまで、体調もあるだろうしゆっくりしててください。では私は隣にいますから、いつでも呼んでください」 出された食事もとらずに呆けていた
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